「うわっ！これ、うまっ！」 「ホント、美味しいです。名波先生」 「でしょー？どんどん食べてね」 「......」 来ないよね......料亭なんて何十軒ってあるもん あんなヒントじゃ...... 「なおちゃん？今のうちに食べといた方がいいよ？後でお腹空くから」 「でも......ムグッ！？」 あ、本当だ。美味しい 「なお、もし万が一だよ？......先生が来なかったとしてその後何が残るのさっ」 「そうだぞ。少なくとも、料亭で旨いもん食ったって記憶ぐらい残った方が少しは幸せだろ？俺、良いこと言った」 「遥マイナス39点」 「なんでだよっ！」 「ふふっ......うん、いただきます」 文と遥のことばで視界がじわじわ滲んできた 口に入れた料理は、凄く美味しくてちょっとしょっぱかった