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駒鳥の葬儀
誰が駒鳥 殺したの
それは私 とスズメが言った
私の弓で 私の矢羽で
私が殺した 駒鳥を
かつて駒鳥亭があった廃墟で、囀る一人のモリーがいた。滑車のついた錆びついた鳥籠の中に入り、青いドレスに身を包んだ彼女はマザーグースを歌う。
この駒鳥の歌のように、殺してしまったはずの駒鳥がいた。自分の掌で踊る駒鳥が、エドワルダは愛おしくて哀れだとも思っていた。
だから、彼を愛して、彼を殺した。
そんな彼を思いながら、廃墟の中でモリーは歌う。
「久しぶり、僕のモリー……」
廃墟の中でモリーは出会う。
愛しかった駒鳥に。
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