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第14話

「海、今日は休んでいなさい。 無理をさせてしまったからな」 「み、帝。私は大丈夫で・・」 立ち上がろうとした途端 全身の力が入らず、帝の 腕の中に包まれた。 「この体では仕事は出来ぬ。 また、今日は母上に会う から公務は休む」 女官2人を海の世話係とし 帝一行は部屋を後にした。 「皇太后に挨拶いたします」 「楽にしなさい」 帝はある重大な決断を伝えるために この場所に来た。 「どうしたのだ。何か問題が 起きたのか?」 「いいえ、母上。この度私は 皇后を娶るとお伝えしに 参りました」 「な、何と言うことだ!」 今まで側室すら娶ることがなかった 帝が皇后を娶るということは 国にとって、とても喜ばしい ことであった。 「しかし、母上。その方は 私の専属師なのです」 「どういうことだ!そなたの 専属師は男であろう」 確かに今まで専属師になるのは 男性のみだった。しかし、海は 子供を授かることが出来る体だ。 そのことを皇太后に説明した。 「信じられないが、もしも子を 産んだなら皇后になることを 認めよう」 「分かりました。しかし母上 お願いがあります。海が 両性だということは秘密に して下さい」 海はそのことを自分の短所として 捉えている。そのため皇后になる前に 知られるのはまずいと思ったのだ。

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