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第3話

「行ってきます!!」 夏と春は2人で家を出て高校へ向かう。 2人が向かうは青葉私立高校という男子校、偏差値はそこそこ高く将来を背負う人材を育てる学校だ。 長男の海山 夏〔うみやま なつ〕は高校2年生で生徒会副会長をしている。 次男の海山 春〔うみやま はる〕は高校1年生でやっと高校に慣れ始めただかり。 花びらが散り葉桜も終わりかけた桜を見ながら登校するのも2人なら寂しさも感じず色鮮やかに写る。それに最愛の人が隣に居るからだ 「友達は出来たか?」 と大きな手を頭に乗せスルリと綺麗な髪を撫でながら夏は聞く 「うん、隣の席のトオル君と仲良くなったよ。それに前の席のコウタ君とも!」 フワッと柔らかな笑みを浮かべ嬉しそうに話す姿はやはり天使だ、、、 まだ制服に着られているという感じだが、ブレザーの下に着た薄手のニットの裾から覗く可愛い手がギュッと握られているのはまだ慣れない学校生活の不安の表れなのかと思う。 (あー手を繋ぎたい、そして俺のモノだと分からせてやりたい、チッ) 穏やかな兄弟の登校風景にすれ違う男女はウットリとしてしまう、中には足を止め見てくる者まで、それ程にこの兄弟は目立つのだ、容姿もオーラも全てで魅了してやまない (チッ 見てんじゃねーよ。) 周りの視線にイラつくのもいつもの事だ、、、 さぁ、待ってるから 早く墜ちておいで、、、、

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