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第1章 シルヴァリオン 【13】神!出てこいよ、このクソじじぃ!

ボクの後孔に指を侵入させたキモデブが、わざとらしく目を見開く。 「あれれれ~?処女じゃないんだ?それとも自分でいじくってるのかな?いけない子だね~」 わけがわからない、処女だし!童貞だしっ!! 全身が言うことをきかず、されるがままで大声も出せない。 やだ…気持ち悪い! ハァハァと興奮するキモデブの臭い息がかかる。 グイグイと後孔に侵入しようとする指を、ありったけの力で締め出そうと力を入れるが、痙攣して弛緩している体では、抵抗になってなかった。 ヌプッっと指が入ってくるのがわかった。 生徒会室にいたオーディンは、もう授業か王宮に行ってしまっただろう。 それでもボクは願わずにはいられなかった。 (たすけてよ…オーディン!好きなんでしょ?王子様は姫のピンチには必ず現れるんじゃないのかよっ!?) 「まー ほぐす手間が省けていいか、悪い子にはおしおきだよ~」 キモデブが股間からグロテスクなものを取り出すのが見える。 「あ…ぁ……」 ダメだ…あんなの気持ち悪くて吐く… (神!出てこいよ、このクソじじぃ!) 王になる前に、こんなのにヤラれるわけにいかないんだよ!助けろ! この世界にほっぽりだして放置かよ ちゃんと見ててくれなきゃ… やだ…やだよ… たすけてよ… オーディン ガッシャーーーン!! 医務室の扉が吹っ飛ぶのが見えた。 嘘……なんで…? 続いてキモデブがボクの視界から消える。  ドカッ!ガシャーン!バリン! ―――金色の光、神…? ドカッ!ドゴッ!ゴスッ! 永遠に続く音の先には血まみれになったキモデブと (オーディン!!) 肩で息するイケメン皇子が掴んでいたキモデブの胸ぐらを投げ捨て、ゆっくりとボクを振り返る。 (来てくれた…) 「…ォ……ディ……」 なんとか震える手を伸ばすが、ボクを見た途端オーディンは苦しげに顔を歪め、再びキモデブを殴りだした。 ドカッ!ドゴッ!ゴスッ!ガスッ!! (ダメだ…このままじゃ殺しちゃう)ボクは力を振り絞りベッドから落ちた。痛い 「お…でぃん…!」 床を這いずってオーディンの足に縋ると、ようやくオーディンはキモデブから手を離した。 血まみれのキモデブはピクリともしなかった、死んでしまったんだろうか…? なんで?どうして?ここにオーディンが? 助けに来てくれたことが夢のようだ さすが大国の皇子様はカッケーな…なんて感心していると、オーディンに抱き上げられベッドシーツでくるまれた。 ボクを抱きしめる手が血まみれになってシーツを染める。 キモデブを殴りすぎたオーディン自身の拳も傷を負ったみたいで痛々しい。 オーディンの拳を手で包み、見つめ合う。 (来てくれた…オーディンだ…こんな最悪な状態でヒーローみたいに来られたら…) 「帰ろう…?」とオーディンが言う、ボクは嬉しくって何度も頷いた。

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