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おまけ【2】躊躇
シルヴィを神から取り返して早々に私は皇帝となった。
もともと内外ともに私の手の内にあった皇国だ。父皇帝にはあくまでも穏便に引退してもらった。
力を持たねばまたいつ誰にシルヴィを奪われてしまうかもしれぬからだ。
皇帝になってまず行ったのはエーリスの統合だ。属国でしかなかったエーリスを皇国直轄の1地方とし、エーリス王族はアウレリア教の象徴として祭祀のみを司ることとした。
スムーズにことを運べた背景にはエンディミオン王の協力があったことはいうまでもない。
あの男は性懲りもなく私へと関係を迫ってきたが、王の仕事にも飽きてきていたのでちょうどいいとこの話を承諾してくれた。
クーデターを起こした西の国も統合し、戦争が続いていた隣国の難民を受け入れ、援軍を送り勝利した後に統合したりして既に5つの国をシアーズ皇国の1地方都市へと変化させた。
そんなこんなで何かと忙しく、シルヴィを可愛がるのは週に3度ほどしか時間が取れていなかった。
せめて夜は一緒に眠りたいのにアレ以来一緒に寝てくれなくなったのだ。
アレとはシルヴィの前世の秘密を私がシルヴィの寝言で知ったという戯言だ。
実際は影や黒服の報告とシルヴィが漏らした言葉を総合して私が推察したことであったのに。冗談交じりに寝言でわかったという私の言葉が災いとなり、現在別室で眠るようになってしまっている。
己のしたこととはいえツライ。だからといって影や黒服が常にシルヴィを見張っていることを告げるとやめさせられるであろう。
私が見ていない時間のシルヴィを細かく報告させ、どのような会話をしたかなど聞けぬなど耐えられない。
今日も学園時代の友人が宮殿を訪れシルヴィと歓談した報告を受けていた。
その者がシルヴィが話した言葉にどのような反応を示したのか、話の内容はどんなだったかを黒服から聞く。
シルヴィが握手した時に嬉しそうに頬を染め声を上ずらせたと聞き、私がどれほど心を軋ませたかをシルヴィは知らない。
だがシルヴィの行動を制限することはしない。シルヴィは自由な鳥でなければ死なせてしまうからだ。
だから影や黒服のしていることをシルヴィに知らせることができず、寝言で知ったという戯言を覆すことができず、それ故いっしょに寝てもらえないという事態だ。
今宵のミッションはシルヴィが意識を失うほどに可愛がり一緒に眠るということだ。
幸いなことに夜になるまでにはまだたっぷりと時間はある。
ツプリと差し込んだ指をキュッと締め付ける聖なる場所が熱く蠢動する。
ハァ…と吐く息が私の首筋を震わせ、もっとと強請るかのように唇を戦慄かせた。
しかしこれ以上進むには滑りが足りぬのだ。指を抜き、聖棒に添わせていた手を離すと不満げな瞳が私を射抜く。
シャツをきつく掴むシルヴィの指をほどき、体を起こし手を細腰へと滑らせシルヴィの全身を確認する。
陽光が刺す寝室に花びらを散らしたかのように所有印を白き肌に浮かべる愛しい妃。恥ずかしいと捩る体にプラチナブロンドの長い髪が纏いつき煌めく妖精のようだ。
なのにその股間にはピンクに色づき雫を垂らす艶めかしい象徴があり、その違和感が一層私を煽り立てる。
シャツのボタンをはずすのがもどかしい、ひきちぎるように脱ぐとボタンがはじけ飛んだ。
その様子を見たシルヴィの頬が更に染まる。欲情しているのだな。
むき出しになった私の胸筋とシルヴィの可愛らしい胸の飾りを合わせる。暖かい…肌と肌が触れ合う感触が心地いい。
先ほど可愛がれなかった胸の先端へと舌を這わすとシルヴィが私の頭を抱き、髪の中へと指を差し入れもてあそびだす。
プクリとふくらんだソコを吸い上げるとシルヴィの指が私の頭をギュッと抱きしめる。口の中で転がした後開放するが舌で再び押さえつけグリグリと舐め回すと乱暴に髪をつかんでくる。
「あ…ん、んっ。やぁ…」
ピンク色だったソコが赤くなりその存在感を増す。もう片方は指でかわいがっていたのだが公平にソチラも口で可愛がる。
「んんっ、あ、あっ…きもちぃ」
胸の飾りに夢中になっていたら、あろうことかシルヴィの指が聖棒へと伸び自ら高めようとしているではないか。
「勝手なことをするでないというのに。悪いこの腕は戒めてしまおうか?」
そう告げると愛しい人はその美しいライラック色の瞳からツゥ…と美しい涙を一筋頬に伝わせた。
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