「お疲れ様ですー」 「木村ー飲みに行かないか？」 「すんません。今日は予定あるんで」 「また誘うから」 「その時に」 今日はどうしても譲れへん用事があんねん。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ かなり早う(はよう)着いたな。 和は……まだか。 仕事やったら多少は遅れてくるやろうし。 ……。 そもそも来てくれるんか？ いやいや。 和は必ず来る。 俺はそう思っとるから、来るはずや！！ それから、しばらくして。 「あの、木村貴史さんですよね？」 「せやで。自分は？」 「俺、遊佐さんと同じ事務所の後輩でみつるって言います！で、遊佐さん。来れないから変わりにきました。あと、これ渡すようにって」 みつるというこの子から手紙を受け取った。