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アスレチックエリアに到着すると既に2組ほど挑戦し始めていた。説明の立て看板には、本格的と言うほどあって難度に合わせて3つのコースが紹介されている。易しいは子供向け、普通は中級者向け、難しいは上級者向け。ざっと目で難しいコースを辿ってみるけれど、イラストと説明文だけでも本当に難しそう。
「お、堰と桐嶋じゃねぇか。お前らどのコースに行くんだ?」
スタート地点の担当らしい、大量のストップウォッチを首にかけた金剛先生が居た。首にかけてたら危ないと思うなあ、と心配になりつつ、選べるんですか?と聞いてみる。
「一応な。ただストップウォッチ足りなくなるからグループで一致させてくれよ」
みんなの得手不得手が分からないけれど、桐嶋みたいに得意な人は難しいコースが良いだろうし、苦手な人にはそれは物理的に無理だろうし……となると、間を取ってやっぱり普通のコースが良いのかな。みんなの意見を聞こうと口を開いたところで、桐嶋が「普通で良いか?」といつもの良く通る声で先に聞いてくれた。
「見た感じ苦手でも協力しながらならいけそうな感じだし。どう?」
「俺は良いよー」
「俺も」
「大丈夫」
異論なくスムーズに普通のコースに決まって、先生がストップウォッチを桐嶋に渡す。
「1人目がスタートした時点でカウントし始め、全員がゴールしてからストップすること。良いか、怪我すんなよ」
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