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第3話

 話しかけたくてもその人は現れなかった。 眩しい日差しが木々を白く染めていた雪を溶かしはじめ、木製の柵のそばに作られた小さな雪だるまも少し傾き寂しそうだ。 溶けかかった雪だるまを見ていると何だか切なくなってくる。 「毎日来るはずないじゃないか」 ぽつりと呟いた僕の想いは雪に吸い込まれていった。

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