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第6話

「はぁ、んっ……ん、んぅ……と、もくん……っ」 「どうしました? もう、キツい?」 「んッ……あ、もっと…いっぱい、“ひどく”……して…ぇ……っ」  智紀の心の火をつける言葉を、葵は知っていた。  “ひどくして”。それはセックスの最中の合言葉のようなものだ。この言葉で、智紀は目の色を変える。  許されたのだ。思うさま葵の身体を貪ること、その儚い身体を骨までしゃぶり尽くすことを。 「……本当に、いいんですね」  獣のような獰猛な視線が葵を射抜いた。智紀は額に浮かんだ汗もそのままに、ほっそりとした葵の足を抱え上げてベッドに沈め、串刺しにするような荒々しさで更なる深みを貫く。 「――ひ、ぃ、ぁああああッ……」 「淫乱だな……乱暴にされるのが好きだなんて、どうかしてる」 「あっ、あ、ッああ、う……!」  葵のペニスから手を離し、智紀は葵の膝裏を押さえ込んで身動きを取れなくした。腰を激しくピストンさせながら葵の頰を優しく撫でる。パン、パンと肌がぶつかり合う音とともに、切れ切れの嬌声が響き渡った。

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