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第4話
「でも……汗もかいてますから」
汚い。そう最後の抗いを見せるシェリダンに笑みを零して、アルフレッドはおもむろにシェリダンの首筋に顔を埋めた。スッと息を吸い込んで首筋にいやらしく舌を這わせる。
「甘いな」
匂いも、身体も、何もかもが……。
「ひぅっ……」
唇で耳たぶを食まれて、シェリダンは首を竦めた。アルフレッドはもう待てないとばかりにシェリダンを抱え上げる。足早に寝室へむかい、大きな寝台にドサリとシェリダンの身体を横たえた。
「シェリダン……」
横たえたシェリダンに覆いかぶさって幾度も幾度も口づける。器用に引っかかっていただけの帯を取り去り、胸元をガバリと開いてシェリダンの肌を顕わにさせる。肌理の細かい肌にスルリと手を滑らせれば、淫らにシェリダンの身体が揺らめいた。
「んんっ……はぁっ……」
熱い吐息がシェリダンの濡れた唇から零れ落ちる。自分だけ肌を晒しているのが恥ずかしいのか、シェリダンは頬を紅くしながら手を伸ばして、震える指でアルフレッドの帯の結びを解いた。襟を割って掌を差し入れる。アルフレッドのあたたかな体温にますますシェリダンの身体から力が抜けた。ここまできてはもう今から湯浴みは無理だという諦めもあるのかもしれない。
「ここも、可愛がってやろう」
意地悪で艶やかな笑みを浮かべて、アルフレッドはシェリダンに見せつけるように彼の乳首に舌を這わせた。胸に走るピリッとした感覚と、視覚からの羞恥にシェリダンは身体を戦慄かせる。だが、シェリダンの身体は確かに高ぶり、切なげに身を捩った。
チューッとアルフレッドが音を立てて乳首を吸い上げる。もう片方の乳首をコリコリと指で転がしては弾いた。
「はぁっ! ああぁ……」
ビクンとシェリダンの背が仰け反る。それがまるでもっと吸ってくれと強請っているかのようで、シェリダンは慌ててアルフレッドの唇から逃れようとするが、逃れられるはずもない。むしろ逃げるなと言わんばかりに乳首を吸い上げられ、敏感になったそこを舌先で弄りまわされた。
「ぃあッ……ああぁっ、アルっまっ――ああぁッ!」
待って、ほんのわずかなそれさえも言うことができず嬌声に変わってしまう。シェリダンはただされるがままになり、弱弱しくシーツを握ることしかできない。そんなシェリダンを唇で酷く攻めながら、反対に優しい手つきでアルフレッドは肌を弄ってくる。どこにも快楽の逃げ場がなくて、勝手に身体が震え縋るようにアルフレッドの腕を掴んだ。
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