11 / 17

第10話💓引っ越しと手伝いと紹介

引っ越し当日、約束した通り来てくれた。 平日なこともあり、父さんは仕事だ。 風夜は引っ越すことを 家族に話ていないらしい。 【何かあれば電話でもメールでも してくるでしょうからいいんですよ】 とのことだ。 そう言った後、謝られたけどね(苦笑) 【すみません、あなたとの関係を まだ、話せていないんです】と。 僕だって、父さんには話せていない。 母さんは昔から知っていたらしいし。 ୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧ 「初めまして、春弥の母の 井町葉雪(いまちはゆき)です。 息子がお世話になっています」 片付けも粗方終わり 僕は新しいキッチンでお茶を淹れ、 母さんが引っ越し祝いにと くれたお菓子を幾つか皿に 出しながらリビングの方へ 耳を(そばだ) てると 自己紹介していた。 『浅利風夜(あさりふうや)と申します。 こちらこそ、春弥には 何時もお世話になっています』 何だか可笑しな風景だなぁ(笑) 『二人ともお茶が入ったよ』 風夜の隣に座った。 「あら、ありがとう♬*゜」 僕はテーブルの下で手を繋いだ。 そんな気分だった。 『母さんが持って来てくれたお菓子も 小分けにして出したから食べよう』 よくあるお菓子の詰め合わせだったけど 僕が甘い物を好きなのが わかっていたから、態々 これを持って来てくれたんだろうね(๐•ω•๐) 『今日は手伝って頂き ありがとうございました』 風夜は向かいに座っている母さんに お礼を言ってお辞儀した。 「いいのよ(๑^ ^๑) 私が風夜君に 会いたかったのもあったんだしね」 『そう言っていただけて嬉しいです』 三人で他愛もない話をして 夕方、ご飯の支度があると言って 母さんは帰って行った。

ともだちにシェアしよう!