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エピローグ・10

「あぁ、俺、もう限界!」 「ぼ、僕もぉッ!」  二人、ほぼ同時に精を放った。  旭のものは、とろとろと逸朗の腹の上へ流れ落ちてくる。  逸朗のものは、旭の体内に飲み込まれていった。 「い、ち、ろぅ……」  どさり、と旭が上から被さって来た。 「おい、体汚れるぞ」 「平気……」  逸朗は、満足げな表情で睫毛を震わせる旭の背中を撫でた。 「寒くないか」 「ん……、ありがと……」  二人で抱き合い、一つの毛布を分け合って眠った。  互いの体温で、身体も心も温かかった。

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