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エピローグ・17

「いい雰囲気だ」 「よかったな、あの二人」 「末永く、お幸せに~」  冷やかそうと構えていた逸朗の友人たちも、気を利かせて静かに立ち去った。 二人、顔を上げて互いを見つめた。 クリスマスイブの頃より、確かに少しだけ大人になった相手がそこにいる。 その瞳には、確かに少しだけ大人になった自分が映っている。 「帰り、どっか寄ってく?」 「ホットチョコレートが飲みたいな」  逸朗と旭、手を繋いで、恋から愛に変わった道を歩いて行った。

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