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第3話

 「そんな目で...見んじゃねぇ。キモイから」  ジリ、と少しずつ兄貴から距離をとっていく。  「なんで...分かってくれないんだ。僕は心配なんだ。大事な大事な愛しい渉がさ...」  「...っ」  「...わからないなら、」  「や、やめっ」  「分からせてあげるよ。何回でもね」  首を掴まれ息が詰まった瞬間、そのまますぐ近くの客間に押し入れられ床に投げ捨てられる。  受け身をとることができず俺は思い切り身体全体を床にぶつける。  「ごめんね、痛かった?でも、悪いのは渉なんだからね」  後ろ手に扉を閉じ、鍵を閉める兄貴は光の無い目で俺を見、笑う。  そして俺の腹の上に足をおき、ゆっくりと重みを加えてくる。じわじわとくる苦しさと比例して俺の中に怒りが増していく。  「...っ、この...っ」  「あぁ、危ない...ダメだよ。そうやって無意味な暴力を振るっちゃ...それとも――そんなにこれからすることに期待してるのかい?」  怒りのまま足を振り上げるが、その脚は何なく掴まれてしまった。  「ふざ、けんなっ...誰が期待なんか...」  「どうしよう。今日はお仕置きのつもりだったんだけどなぁ。ま、いいいか、可愛い可愛い渉の期待に応えてあげる」  「やっぱり僕は渉には甘いな」そういい兄貴は俺の足を掴んだまま、腹部から足をどけ、そこに馬乗りしてきた。  咄嗟に逃げようと手を床に這わすが素早く兄貴は俺の両手を首に着けていた制服のネクタイで縛ってしまった。  「興奮して渉が暴れたりしないように、ね」  「い、嫌だ...っ、触んな、」  ワイシャツのボタンが1つ、また1つとはずされていく。全てがはずされた時、兄貴はいつもの舐めまわすような目で俺の素肌をじっくり見てきた。

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