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第5話*

笑顔の景に確証を得た俺は、唇をかんで昂った気を沈めようと鼻で深呼吸する。 けれど、うまくいかない。 景の手が俺の頭から離れない限り、冷静になることが出来ない。 逆にますます、淫らになってきた。 「はっ……はぁ……」と切れ切れに息を吐き出すと、体の中心は余計に天を向いて、ズボンに圧迫されたそこが痛くなった。 「修介。どうしよっか」 「あっ」 「僕、分からないな。修介の考えてること。住む時に決めたよね。何か思うことがあったら、遠慮せずにちゃんと言い合おうって」 今度は首の後ろの黒子を指先で撫でてくる景。 そんなルール決めたけど、それとこれとは別問題な気がする。 言えない。めちゃくちゃに触ってほしいだなんて、そんな破廉恥なこと。 涙目になっていると、景は俺を椅子ごと引っ張った。 「あっちょっと……!」 「あぁ、なんだかつらそう」 景はそこをどうしてほしいのか分かりきっているはずなのに、目だけで犯すようにまじまじと眺めていた。 膝立ちになった景の顔の前に、俺の体の中心がちょうどあって目を塞ぎたくなる。っていうか塞いだ。 触られていないのに、俺の腰が勝手にビクンと跳ね上がる。 今、濡れた。めちゃくちゃ下着が濡れた。 「んーー……けい……っ」 「あぁ……この状態の君を、絵画にして飾っておきたいなぁ」 ほんと景って、たまに馬鹿だよねぇ。 そんなツッコミする余裕すらない。 触ってほしいけど、今触られたらものすごく恥ずかしい。 もうこんなにしてるんだねって揶揄われるのは目に見えている。 でももう、限界。 そんな時、景は俺の目の前にずいと顔を寄せて、唇の隙間から赤い舌をぺろ、と覗かせた。 少し挑戦的な、射抜くような鋭い目をして。 何か考えるよりも先に、俺はその舌に食らいついていた。 両手で景の顔を押さえながら、俺は何度も顔の角度を変えて、景の口腔を貪る。 唾液が垂れても、エッチな音が鳴っても気にしない。 「ンッ、ん……っ、んっ」 目を閉じて景の蹂躙する舌に翻弄されていると、ますますヒートアップした。足がガクガクし、何回も腰が浮き上がる。 ぷはっ、と息苦しさから顔を離すと、どちらのものか分からない唾液が糸を引いた。 「景っ……も……ダメっ……ちゃんとベッドで……して」 こんなおねだりの仕方は初めてだ。 景は口の端を上げながら「いいよ」と俺を軽々とお姫様抱っこして、隣の寝室へ運んでくれた。 アロマディフューザーの作動音に、ベッドの軋む音と衣擦れの音が重なる。 上のシャツを脱がされ、インナーの白シャツになって仰向けにされた俺は、景の太ももに中心を擦り付けながらキスを受け入れた。 我慢できない。早く下も脱がせてほしい。 体の間はじんじんして、ビリビリがどんどん強くなっている。 ちょっと乱暴でもいいから、そこを早く擦り上げてほしいのに。 景はそこには触れようとせず、腕を摩ったりするだけ。 「んーー……ちゃんと触って……」 恥ずかしいけどそう言えば、景は俺のベルトを緩めてくれた。 あぁ、これで触ってくれる。 そう思った瞬間。 「あっ、そうだ。僕良いこと思いついた。ちょっと待っててくれる?」 「……はっ?!」 「すぐ戻ってくるから。あ、自分で触ったりしたらダメだからね」 景はベッドから下りて、扉を閉めて寝室を出て行ってしまった。 呆気にとられた俺は、上半身を起こしてドアの方を見つめる。 (なっ……なんて意地悪なんやっ……) こんな時に、こんな状態の俺を置いていくなんて。 馬鹿だ。彼はたまにじゃなくて、正真正銘の馬鹿だ。 涙目でキッとドアの方を睨んで、すぐにベッドに横になる。 きっとすぐ、戻ってくる。 何度か中心の方に手が伸びてしまったが、少しの理性ですばやく引っ込めた。 もう少しだけ、我慢……。 そう思っていたが、三分経っても彼が戻ってくる気配はなく。 燻り続ける体は、静まってくれるはずもなく。 ゴロゴロ転がっても、うつ伏せになっても、そこに意識が集中しちゃって何やってても辛い。 今触れば気持ちいい。絶対めちゃくちゃ気持ちいい。 (……も、無理) 上からタオルケットを掛けた俺は、その中でズボンのチャックを下げ、下着ごと一気に太ももまでずり下げた。 待ちわびたように中のものが勢いよく飛び出して、それだけで体全体にゾワゾワと鳥肌が立った。 (あっ……ちょっと、だけやから……) 震える手でそこを軽く握った。 あまりにも太く硬くなったそれは、やっぱりいやらしい蜜を垂らしていた。

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