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第1話第一章◎追いかけっこ
突然だが俺はクラスの皆に
追いかけられている。
それもこれもあいつのせいだ。
染野の奴、一週間
絶対に逃げきってやる❢❢
そして、あいつは
悔しい思いもをすればいいさ。
とは言うものの、
学校にいる間は
授業以外は男女関係なく
追いかけられるから
こっちは必至で逃げるしかない。
一番安全なのは
家か慎の家だが
学校に行かないわけにはいかない。
しかし、登下校中にも
追いかけられるから
本当に休む暇なんて
あったもんじゃない。
担任はこのことに無関係だ。
雪村曰く、
生徒の問題に口出ししないらしい。
まぁ、別にいじめじゃないから
雪村の言うことも一理ある。
そして、授業が始まる
十分間追いかけ回された後、
やっと教室に戻ってこられた。
しかし、この追いかけっこ
(一対三十九)は昨日から
始まったばかりだ。
因みに、このGAMEを
始めた張本人は
俺を追いかけてこない。
そしてもう一人、
このバカげた GAMEに
参加していないのが笹山慎。
俺の親友で中学から一緒だ。
二日でこれじゃ、
後五日ももつか自信がないが
どぉにかして逃げきるしかない。
土日は慎の家に居ようか?
いや、その前に
捕まったらお仕舞いだ。
やっぱり、週末は
家で大人しくして、過ごすか?
母さんに買い物を
頼まれないことを祈ろう。
学校での唯一の
逃げ場は雪村がいる
国語教官室だ。
それは、的木先生がいるから。
担任の雪村より仲がいいのは
去年の担任だったのと
色々な話が合うからだ。
生徒たちは休み時間に
態々教官室まで来ない。
だから、俺は此処にいる。
勿論、慎も一緒に。
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