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第25話

 絶望が崇の頭の中に渦巻いていたが、体は快楽で満たされている。  敏樹が体を離し、崇の隣に横になった。  腕で肩を寄せ、崇は敏樹の胸の中に納まった。 「素敵だったよ、崇くん。今後とも、よろしく」 (週に2回抱かれるとして、一か月に8回。という事は、あと12か月以上……)  向こう一年、こうやって敏樹の玩具にされるのだ。  本当に、絶望しかないはずだった。  それなのに。 「崇くんは、どうだった?」 「気持ち、悦かったです……」  快楽を否定できない崇自身も、確かに存在していた。

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