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第19話
すばやく男の手のひらが、海の精をすくい上げた。
「後ろの方も、物欲しそうにヒクついてるよ」
生温かい海の体液が、男の醜悪なペニスに塗りたくられた。
「準備はいいかい?」
「あ、や……ッ。ヤだ」
「三度目の正直、だよ!」
ぐん、と男の肉茎が海の身体の深くまで貫いた。
「んんぅッ!」
(ダメぇッ! ぞくぞくして……ッ!)
男の臭い息が、耳元を湿らせる。
腰をやるたびに、粘っこい水音が響く。
ぬちっ、ぬちっ、くちっ、くちゅ。
「ひ……ッ、う……、あ……っ」
(電車の……中で、こんな……。音……聞こえ……ちゃうっ!)
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