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第1話⭐啓隆と遥人編〈語り・遥人〉 ①
ある日を境に
嫌がらせやストーカーにあっていた。
俺は恋人の啓隆と後輩で友人の俊暎、
俊暎の恋人で啓隆の友人の龍己さんと
四人で暮らしている。
そして今日も嫌がらせが始まった。
「何であんたが森河さんの恋人なわけ?」
何故と訊かれても
啓隆が俺を選んでくれたからだ。
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{回想}
俺と啓隆の出逢いは
階段から落ちそうに
なった所を助けてもらったことだった。
夕方の混雑した駅。
他人のことなどお構い無しに
階段をかけ降りて行く人たち。
その日は寝不足で
疲れ切っていたからか
フラフラしていて啓隆が
俺の腕を掴んで
くれなかったら
大怪我をしていた。
行き交う人達を
極力避けながら
階段を降りていたが
急いでいたのか
一人の男性がぶつかって来た。
ヤバっ❢❢ 落ちる❢❢
そう思った時、腕を捕まれ
ぐっとその人の方へ引っ張られ
抱き締められる形となった。
『大丈夫?』
お礼を言う前に心配された。
『ありがとうございます、大丈夫です』
落ち着いた頭で彼を見れば
近隣の他校の制服を
着ているのに気が付いた。
取り敢えず、近場の店に入り
彼と自分の飲み物を買い
空いている席に座った。
『先程はありがとうございました』
改めてお礼を言った。
『俺が間に合って本当によかったよ』
向かいに座る俺の頭を撫でてくれた。
この瞬間、俺は彼に恋をした。
成り行きで連絡先を
交換することになり
日に日に、思いは
募っていくばかりだった。
相手は年上の同性。
悩みに悩んで
少し仲良くなってきた
ある日、彼の方から
出掛けないかと誘われた。
当日、ドキドキする気持ちを
押さえ込み、平常心を
保つことに努めた。
『今日は来てくれてありがとう』
俺も会いたかったんですよ……
『いえ、暇でしたから』
素直に言えないのは
純粋に会いたかったからじゃ
ないからかもしれない。
この時、図々しくも名前で呼んでみた。
『啓隆さんは何で
俺を誘ってくれたんですか?』
休日なんだから遊ぶ相手は
他にもいたはずだ。
『此原さんには
予定訊かなかったんですか?』
捲し立てるように
質問さたにもかかわらず
啓隆さんはニコニコしながら
丁寧に答えてくれた。
因みに此原さんは
啓隆さんの友人だ。
『まず、遥人を誘ったのは
《デート》したかったから♡
それから、龍己もデートらしいよ♬♡』
《デート》なんて
言われたら期待してしまう……
そしてこの日、俺達は
付き合うことになった。
告白は啓隆から。
出会った日から
半年後のことだった……
*★*――――*★**★*――――*★*
回想終了。
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