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第15話

「どうだ?」 「気持ち悪い……です」  吐きそうだ。  生理的な涙が、滲み出てくる。 「じき、悦くなる」  佐々木の指は、まるで医者が診察でもするように、慎重に丁寧に透を弄りまわす。   ぬぷぬぷというローションの立てる音が、居たたまれない。  それでも不快に体が慣れてきた時、再び冷たいローションが後ろに塗られた。 「指、増やすぞ」 「え!?」

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