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第14話

「……吐くかもしれないぞ」 「兄さんの下露なら大丈夫です」 「……寝るかもしれないぞ」 「兄さんとなら無意識でもヤります」  ふふっ、と笑ってしまった。 「私もお前が好きだよ、凌也」  思えば、この年になるまで独身を通してきたのは、なにも仕事のせいだけではなかったのかもしれない。  兄さん、という歓喜の声の後に、もう一度キスが落とされた。  今度は翔吾も舌を絡ませ、互いに愛し合うキスをした。

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