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第27話 「反対色、の破壊力」
「ただいまー、青衣来てたの…か……」
休みの日
部活が終わって家に帰ると、愛しの恋人がいた
…………俺のシャツを着て
「……あ、ああああ亜黄!?あの、これは、えっと、あの、ちょっとした出来心で!!あの、ごめんなさい、すぐ着替えるか、らっ」
「だめ、着替えないで」
……やっばい、どうしよう
めっちゃ可愛いぃぃぃぃ!!!!!
顔見られたくなくて、とっさに抱きしめちゃったけど、これじゃ青衣の姿が見えないな
そう思ったけれど、やっぱり赤い顔を見られるのは恥ずかしくて
「……青衣、なんでそんな格好してんの……?」
抱きしめたまま質問する
「……あ、あの、んっと……亜黄は、さ、いっつも俺をすっぽり抱きしめちゃうから……、あの、亜黄のシャツってどのくらいおっきいのかなって……」
「うん」
「……ちょ、ちょっと、ね?上から羽織ってみたかっただけなの……」
「うん」
「……だけど、あの、その……思った以上におっきかったから、ワンピースみたいに着れるなぁって、思って……」
「それで下脱いじゃったわけ……?」
なんて可愛い思考回路してんのこの子
てか彼氏の部屋でそんな格好して襲われるとか考えないのかね
「……あの、ごめんね?見苦しいの見せちゃって……」
「いや、逆にごちそうさま。いいもん見せてもらった」
「……な、に言ってんの、もう……」
恋人のこんな格好見て興奮しない男はいるだろうか、いやいない!!
が、青衣怖がらせたくないし、襲ったりしないけど
……しかしやばい
「……青衣、今度からそういう格好する時はちゃんと前もって俺に言ってね……」
「……もうしないもん」
それは残念
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