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第12話
「はっ、やめろ!バカ野郎っ」
無防備になった背中を下から上へ伝うように舌で舐められ、吐き気がひどくなった。
「あーあ、そんなこと言う?飼い主の俺に、さ」
「っ!?」
途端、穿いていた下着を膝まで下げられ、下半身に冷たい空気がまとい僅かに身震いする。
何考えているこいつは。
気持悪い気持ち悪い気持ち悪い。
今のこの状況、体勢、行動、全てを考えるに思いついた一つの考えが俺を責める。
「ま、安心しろよ。ちゃんと躾けてやるからさ」
「ひっ、や、やめろ...っ!!クソっ!離せっ触るな!俺に触るんじゃねぇ!!」
耳に叶江の息がかかり、普段触れることのない穴を撫でる指に、俺はついに我慢が出来なくなり
抵抗しようと暴れるが、うつ伏せで上から押さえつけられているせいで思うように体が動かなかった。
「うっ...く、気持悪ぃっ、離せ、どけろよ!ふざけんな!俺はそんなこと...」
「あーあーあー、うるさい。...少し黙っといてよ」
「ひぁっ...い、痛...」
何か冷たい液体が後ろに垂らされたかと思うと、ズっと中に指を無理やり入れられ、体が強張る。
「うわ、きっつ。おいおい、まだ指一本だよ?力抜けよ、こんなんじゃ入んねぇし」
「っじゃあ、入れるんじゃ、ねぇ...っんん、」
「その減らず口もあとどのくらいもつんだろうな」
無理やり押し入れられる指の圧迫感が気持悪い。
指が2本、3本と増えていき鈍い痛みが俺を犯す。
嫌で嫌で嫌で気持ち悪くて、吐きそうで...涙の膜をつくりながら抵抗するが、ふるった拳はすべて奴のとこまで届かず、悔しくて机に何度も叩きつけた。
「ハハハっ、そんな机 叩いてなにがしたいんだよ。痛くないか?」
そんな俺を鼻で笑い、傷ついた手を掴みあげると顔を近づけキスをしてきた。
唇の感触が気持ち悪くてガッと振り払うが、
その行動さえ奴はおかしいのか、クスクスと笑う。
「クソ...っクソクソ、クソ...っ、お前、なんかに...ン、あぁっ」
「あ、やっと見つけた」
突然体中に電気が走ったかのような快感が俺を襲い、自分の声とは思えないほどの高い艶めかしい声が唇からこぼれる。
「あぁっ、嫌、だ...っんん、ふ...あっ、ぁ...」
何度も何度も俺をおかしくさせるある一点を突き、擦ってはつぶして動く奴の指。
徐々に自分のそこも熱くなってきていることに気づき、自身への嫌悪感が生まれる。
気持悪くて、嫌で、張っていた涙の膜は快感によって破れ、一粒、また一粒と生理的な涙として俺の頬を伝う。
止まることのない自分の高い喘ぎ声に焦り、慌てて腕で口元を塞ぐ。
教室内に響く水音と、自分のくぐもった声がやけに大きく聞こえた。
しばらく、それに耐えていればズルリと後ろから指が抜けていき安堵した。
しかしその後すぐに襲ってきた、穴に触れる熱いそれに息が止まる。
「時間かけて慣らしてやったんだから、ちゃんと楽しませろよ」
そしてズブズブと無理に入ってくる叶江のもの。
背中に覆いかぶさってくる叶江の体。
「ん゛んーーーーーーっ!!!」
瞬間、意識が飛んだ。
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