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第2話
「見つけた…。」
魔王城の地下。
限られたものしか入れない禁断の閲覧室。
そこに悪魔と人間の混血であるテオはいた。
勿論、見つかれば懲罰の対象だ。
「これであの方を目覚めさせることができる。」
悪魔でも使える回復の呪文。
それがテオの目的だった。
「ーーーー。」
禁じられた呪文を小さく呟く。
テオの体の周りに生まれた夜色の靄が、細やかに煌めく。
テオの指先が薄っすらと透明を帯びるが、また元に戻っていった。
「これだ…。」
はやる気持ちを抑え、物音立てず慎重にテオは閲覧室から立ち去った。
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