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第2話

 満の使命は、ただ一つ。  伸彦が6歳から18歳までの間そばに居て、彼の夢を支え続けること。  飛行機のパイロットになりたい、という幼いころからの伸彦の夢を、決して絶やさず現実のものとすることだ。  今から数えて35年後の未来、大型旅客機が墜落事故を起こし、乗員乗客はおろか周辺居住区までも含めた大惨事となる。  それを未然に防ぐため、地球を見守る光の国はその旅客機の機長に『内藤 伸彦』を指名した。  彼が操縦桿を握っていれば、とっさの機転で飛行機は海に着水し、一人の犠牲者も出ない、との検索結果が出たのだ。 「そういうわけだ。たのんだぞ、ミチル」 「かしこまりました」  まだ6歳だったミチルには、偉い人の難しい話は解らない。  ただ、自分が内藤 伸彦のそばに居れば、恐ろしい事故が起こらない、という点だけは理解できた。 「僕、がんばります!」  こうしてミチルは、青鹿 満として、伸彦の元へやって来た。  

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