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拾壱

「申し訳ありませんでした」 会議室の片隅で頭を下げた。 「てっきり、あの写真……」 「俺だな」 「はい?」 「幹部しか知らないことだけど、俺は縁故入社でね」 だから本人が否定すれば終わりの話。 「課長の言う取引先も俺の一族」 つまり雲の上の人。元から手が届かない。 なら、思い全部ぶちまけろ。 イケ!

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