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第20話

「解った」  そう、拓は返事をした。  解った、つもりでいた。  遥人のために、死を告知する。  その覚悟ができた、つもりでいた。  だがしかし。 「遥人……」 「たっくん」  二人は翌晩、再びキスを交わしていた。  柔らかな遥人の唇。  滑らかな舌。  ダメだ。  もう、離れられない。  拓の覚悟が崩れ去るのは、早かった。

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