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第18話 ミツバチとメカ部のHな器具
この学校には「メカ部」という、ちょっと美味しそうな名前のクラブがある。もっぱらメカをいじって何やら発明をしているらしいのだけど、その全貌はあまり知られていない。
「この度開発した数々のマッサージ機で、蜜羽くんの慢性的な全身コリコリをほぐしてあげよう」
「こないだ、マッサージ屋さんに行ってきたんですよ。そのお陰でだいぶコリはほぐれたんですけど……」
メカ部のリーダーがニッコリと笑って、俺の頭を撫でる。そのイケメンスマイルに思わずドキッとしたけれど、俺はベッドに手足を固定された状態だ。
「ど、どうして拘束するんですか?」
「マッサージは気持ち良いだろう、蜜羽くん」
「はい」
「気持ち良過ぎてベッドから落ちてしまわないように配慮しているんだよ」
「あ、そっか……」
メカだらけの部室にいるのはベッドに拘束された体育着姿の俺とリーダー、そして部員の三人。ベッドの周りを四人に囲まれ、何だか実験台の上のモルモットになった気分だ。
「それでは始めよう。上から順にほぐして行くからね」
そう言ってリーダーが小さな黒くて丸い器具を取り出した。
「……ん?」
体育着が捲られ、俺の体にその器具が近付けられる。
「これは何ですか?」
「これは、ここにこうして使うんだ」
リーダーがクリップを広げる要領で器具を摘まむと、俺の体に近付けられた部分がパカッと口を開けた。
「……わっ、ぁ……」
その口を俺の乳首に被せて、リーダーが手を離す。
「痛くないだろう? 優しく唇で覆われているような感覚のはずだ」
「た、確かに……痛くはないです」
「よし。それではスイッチを頼む」
リーダーが部員の一人に指示を出すと、リモコン的な物を持っていた部員が「はいっ」と指でスイッチを入れた。
「……ん、あ……? や、何これ……? あっ……」
乳首に取り付けられた器具が微かに震え、ぴりぴりとした刺激が走る。
「な、何ですかこれ……何か変っ……あぁ……」
「この器具は乳首に当たる部分にロールが付いていて、それが360度回転するようになっているんだ。舌で高速舐めされる感覚がずっと続く。上下左右、自由自在にね」
ロールには予めローションが塗られていたらしく、ぬるぬると動きながら俺の乳首を転がしている。
「は、あぁっ……! これ気持ちいい、です……! すご、いっ……!」
「稼働時間は五時間。蜜羽くんの可愛い乳首を五時間たっぷり舐めてくれるよ」
「そ、そんなの……おかしくなっちゃいますっ……!」
三十分後。
「ふああ、……あ、まだ気持ちいい……おっぱいずっと舐められてる……」
俺の様子をメモしている部員が、リーダーに顔を向けて「もう少し続けますか?」と質問する。
「三十分か。そろそろ次の段階に移行しよう」
リーダーが言うと、二人の部員が俺の体育着の短パンに手をかけた。
「次は下半身をマッサージして行くよ、蜜羽くん。少しずつ器具を増やして、君の反応を見させてもらうからね」
「あ、う……それ、じゃあ……あそこにも、この器具を……?」
リーダーが次に取り出したのは乳首と同じそれではなく、小さな黒い布のカバーのようなものだった。
それを半分勃起した俺のペニスにぴったりと巻き付け、マジックテープで固定する。
「ペニスカバーですか……?」
「ペニス用マッサージカバーだよ」
先っぽだけが見えている状態で少し恥ずかしい。だけどそんなことを思っていられたのも、カバーのスイッチが入れられるまでだった。
「ん、あ……こ、これ……?」
「握られたり、……緩められたり、……揉まれたりしているみたいだろう?」
「はぁ、っ……マッサージ、されてます……!」
ゆっくりと波打つカバーが俺のペニスを丁寧に揉んでいる。
本当に誰かの手に握られているみたいだ。指の一本一本がペニスに巻き付いて行くような感覚。五本の指が巻き付いてぎゅっと握って、それからまた一本一本がペニスから離れて行く。
「揉まれてます、……ニギニギされてっ、……あっ、あ……気持ちいいっ……」
乳首を転がすロールと、ペニスを揉み込むカバー。最高に気持ち良くて涎が垂れたけど、扱かれている訳じゃないからこれだと射精には至らない。
「蜜羽くん、良い顔をしてるね」
「ふあ、……リーダーさん、……あぁ、ん……」
「どうしたのかな?」
「気持ちいいけど、……イけない、です……」
リーダーの目がきらりと光った。
「これはあくまでもマッサージだから、射精が目的じゃないよ?」
「そ、んな……! く、苦しいです……」
俺は身を悶えさせて腰をヒクつかせた。もっともっと気持ち良いのが欲しくて堪らない。これだと生殺しだ。
「イきたいです……リーダーさんっ……扱いて、……!」
「もう少し我慢だよ、蜜羽くん」
「や、あ……ちんちん扱きたいっ……!」
全身がむずむずして腰ばかりが揺れてしまう。部員が俺の様子をメモに取り、リーダーが今度はまた別の器具を取り出した。
「蜜羽くんの大好きな亀頭マッサージャーだよ」
「つ、つけて……気持ちいいのつけて……!」
巻きつけられたカバーからぴょこっと覗いている俺の先端に、リーダーが器具を近付けて行く。それは乳首に付けられた器具と似ているタイプの、もう少し大きめのものだった。
ちゅぷ、と音がしたのは俺の先端が濡れまくっているからだ。
「――あんっ!」
「握られて、先端を激しく舐められてる感じがするだろう?」
「あっああ……これ好きです、……もっと強くしてくださっ……あぁっ!」
部員がスイッチを入れて、「高速ナメナメモードです」と機械みたいな口調で言った。
「んあぁっ! あっ! あ、ヤバ……これ! すっごい速さで、舐められて、る……!」
「人の力では成しえない快楽だ。先端を舐めるだけではなく、カリ首を優しく揉まれている感じだろう」
「やあぁ、あっ! すごい、……! ぜんぶきもちいいっ……!」
腰が動くせいでペニスが一緒に揺れ、先端についた亀頭マッサージャーがぶるんぶるんしている。それでも取れてしまう様子はない。すなわち拘束されている状態だと、誰かが取ってくれない限りずっとこのままということだ。
「それでは一時間、様子を見よう」
三十分後。
「んや、あ……気持ちい、いぃ……! でも、辛いです、……リーダー、ぁ……」
時間が経つにつれて快楽が苦痛になってくる。思い切り射精したいのに出来なくて、辛くて辛くて涙が出た。
「まだ三十分だよ蜜羽くん」
「よく耐えている方だと思います。リーダーは五分が限界でしたね」
「そういうことは言わなくていい!」
四十五分後。
「扱いてっ……、ちんちん扱いてください、……お願い……何でも、するからっあぁ……」
「リーダー、今回はバイブ挿入はしないんですか?」
「前立腺の刺激で射精に至ったら面白くないだろう?」
「タマタマのマッサージ器具も早く開発しないといけませんね」
「右と左で舐めるのと揉むのを再現するのも良さそうだ」
五十分後。
「あー……、あー、あふ、……はあぁー……」
「魚のようにビクビクしてます、リーダー」
「もう言葉も喋れないか。目はハートマークになっているから気持ち良さに変わりはなさそうだが」
「物凄い量の我慢汁ですね……」
六十分後。
「よく頑張った、蜜羽くん! 最高だ、おめでとう」
「ああぁ……は、い……。頭がぐるぐるして、……」
「ご褒美をあげよう。蜜羽くん。一度ちんちんの器具を全部取るよ?」
「や、取っちゃやだ……イきたいのに、ぃ……」
「もっと良いものをあげるから大丈夫、心配しなくていい」
部員の手が俺のペニスに取り付けられた二つの器具を外して行く。
「取りました、リーダー」
「はい、ご苦労。……それじゃあ蜜羽くん、覚悟するんだよ」
「な、なにをするんですか……」
リーダーの手には今までの器具の中で一番大きいものが握られていた。
いや、これは器具じゃない。れっきとした、市販されている……
「おなじみ、回転オナホールだ。これを被せて、中で蜜羽くんのちんちんをぎゅるんぎゅるんしてあげよう」
「ああ、う……お願い、です……早く、ぅ……」
カップが俺のペニスをずっぽりと呑み込んで行く。それだけでも気持ち良かったけれど、更に……
「回転、スイッチオン!」
―――!
「あああぁっ! だ、だめえぇっ! これヤバ過ぎですっ、やあぁっ……!」
俺は背中を仰け反らせて天井を仰いだ。痛いくらいに勃起した俺のペニスが、カップの中で高速回転するにゅるにゅるに激しく蹂躙されている。
「んああぁっ! イッちゃう! イッちゃいますっ……!」
腰が痙攣して、カップの中からとろりと白いものが垂れてきた。
「イッ、や……終わった、終わったから……! リーダー、取って、ぇ……!」
「駄目だよ蜜羽くん。そのまま後三回くらいはイけるだろう。十分間様子を見るよ」
「今イッたばっか、あぁっん……! せ、せめて回転を止めてくださっ、ああぁ――!」
十分後。
「蜜羽くんがへろへろです、リーダー」
「失神寸前です。大丈夫でしょうか」
「温かいタオルで体を拭いてあげるんだ。水も飲ませてあげて」
「はいっ」
朦朧とする意識の中、リーダーが俺から取り外したカップを逆さまにする。
垂れてきたのは射精三回分の精液、それから多分、……噴いた潮。
お漏らししなかっただけ褒めてもらいたいくらいだ。
「ありがとう蜜羽くん。開発は大成功だ」
「……そ、それは良かった、です……」
「また新しい器具を作ったら、ぜひ蜜羽くんに使用感を試してもらいたい。大丈夫かい?」
俺はとろけた目でリーダーを見上げ、微笑んだ。
「……よろこんで」
第ジュウハチ話・終
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