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ココア2

「お。さすがにこの時間は空いてるー」 「いつも一杯だもんな」 「えーっと……新作?ホットホワイトチョコレート?ってなんだろ?甘いかな?」 「甘いだろ。オレはパス」 「甘いの苦手だしね。んじゃオレはこれね」 「すみませーん、新作とコーヒーを一つずつ。新作の方は少しぬるめにしてください」 「こうやってさ、ゆっくり話するのも久し振りだよな」 「あー…レポートとか実習があったからな、一月ぶり…かな?」 「んで、……んでさぁ…」 「あ、コーヒーこっちです」 「……」 「……」 「………あ、の…返事。貰えない?」 「……」 「オレ、このままなぁなぁとか嫌なんだけど」 「……」 「その…気持ち悪いとか言うかもしれないけど、こうやってたら触りたいしさ、キ…キスしたりとかさ……思っちゃうし」 「冷めるぞ、飲め」 「っ!!………わ…分かった… あまーい!…でもこれってココア?」 「ココアはホットチョコレートとも言うんだ」 「へぇ!うまーい!あまーい!!」 「……お前、本当に鈍感なのな?」 「へ?」 「前うちに来たとき、甘いの嫌いなオレん家になんでココアがあるとか、考えなかったのか?」 「へ?飲むからじゃないのか?」 「甘いの苦手だって!!~~~~~っ!!もういいよっ」 「ちょ…なんで怒るの!?前?前って…バレンタインの時だろ?な…んか…………っ!!」 「今さらもういい」 「よっよよよよよ良くないっ!!良くないよ!」 「ふんっ」 「えっ!?あっ…怒らないで~っ!!大好きだからーーっ!!」 END.

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