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第1話
イツカの中には今、プラグが差し込まれていた。
「ぁ…ぁぁ……ぁっ…………」
「角度が悪いな。そんなに局部ばかり映されてもモザイクばっかになるだろうが」
「ご……めんなさいっ」
「カメラを移動させて。全身。顔までしっかり見えるようにしてくれなくちゃ、ちっとも面白くないよ」
「はい……」
言われたイツカは慌ててカメラの位置を調節する。
「これで……いいですか?」
「どうかな。それはお前が射精してから決めるよ」
ふふふっと笑われて尻のプラグが疼いた。
彼らの関係。
それは単に友達であり、セフレであり、同性の性奴隷とご主人様の関係でしかなかった。
なれそめは合コン。
男女の仲を取り持つためにそもそもは設けられたもののはずなのに、結ばれたのは結果同性でしかなかった。
彼の名前は杉友将司/スギトモショウジ/25歳。とても見栄えが良くビュアル系のボーカルだと言っても頷いてしまうくらいの美貌だった。
そして当のイツカはと言えば、彼とは対照的なくらい陰キャラで女子からの受けは否定的なくらいないものだと思えた。黒ぶちのメガネに冴えない服装。どうして彼がイツカに関心を持つのかが分からないほどだ。
最初は合コンでのポッキーゲームでしかなかった。キスするスレスレで何とかかわして事なきを得た。だからそれで終わり。会を解散したらそれで終わりの仲だと思っていたのに彼のほうから連絡があったのだ。
「忘れ物したから、この間の店でもう一度会えないかな」
「ぇ、いいけど…何を忘れたの?」
「内緒。会ったらまた教えるから」
疑問符だらけの会話にそれでも応じてしまったのはやはり彼の顔に惚れていたから。もう一度近くで彼の顔が見たいと思ったから。
「ごめん。待った?」
「いえ、今来たところだから」
店の前で待ち合わせて中に入るのかと思ったら、そうではなくて違う店に行こうと誘われた。別にそこでなくてはならない理由もなかったので気軽に了承すると彼はちょっとお高いレストランへと入ってしまった。
「ちょっ……。ここ、高いんじゃない?」
「大丈夫。親戚の店だから」
「そうなの?」
「ああ。今日本当はVIPルームに予約入ってたんだけどキャンセルになっちゃったから、食事食べろって言われてさ」
「でも……」
「捨てるよりはいいから食べに来た。ひとりよりは二人で食べたほうが旨いし、いいだろ?」
ニッコリとほほ笑まれるとそれ以上何も言えなくなる。向かい合って食事をとるのだが、高級なレストランは慣れていなくてとても緊張してしまうイツカに対し、将司は慣れたものだった。
「誰も見てないから緊張することないよ。なんなら箸もらうけど、そっちのほうが食べ易い?」
「だっ……大丈夫だよ。ちょっとこんな高い店入ったことなくて…………」
「俺も金を払ってまで入ろうとはしないな。食材ロスのために協力してるから、入ってやってるって感じでいいと思うよ」
優しく言われて安心したのが運の尽き。次に気が付いた時にはもう遅かった。
食事をしながら注がれた酒に酔った。随分と気持ちが良かったのは覚えている。だけどそれだけで、後はサヨナラして別れたはずだった。
なのに気が付いたらイツカは丸裸にされて縛られていたのだ。
「ぇ、なに……?」
「大きな獲物が取れた」
「ぇ…………?」
「綺麗な肌をしてる。それに、ココも使い込まれてなくていい感じだ」
彼はイツカの股間で萎えているモノを掴みながらほほ笑んでいた。場所はどこかの寝室。イツカも裸だったが、彼も裸だった。イツカは後ろ手に縛られてその紐がそのまま両足首を縛るかたちになっていた。だからモノを触られても手で隠すことも出来ずにいたのだが、それよりも何故自分が裸なのか。何故縛られているのかが分からずに怪訝な顔をしていた。
「変だと思ってる?」
「どうなってるの?」
「イツカ。お前はもう俺のものだから」
「え?」
「気持ち良くさせてやるから俺のものになりな」
「って、あっ! ぁぁっ……! んっ! んんっ! んっ!」
萎えたモノを口に含まれて味わうようにしゃぶられた。
「んんんっ! んっ!」
そんなことをされるのは初めてで、それがまた想像以上の良さだったのもあって徐々に鼻にかかった甘い声を出してしまっていた。それに気を良くした彼がしゃぶるのに加えて袋を揉みながらサワサワと後ろの穴にも触れてくる。
「ぁっ……ぁっ、ぁっ、ぁっ、……」
ペチョペチョと音をさせながら手の平に口に含んだ汁を出され、それを後ろにあてがわれたと思ったら潤いを糧に指が入ってきた。
「ぅぅぅっ……ぅっ、ぁっ……」
「ふふふっ」
「ぐっ……ぅ……んっ! んんんっ……! ふっ……ぅ……」
「どう?」
「あっ……ぁぁっ……んっ!」
「感じてる? 感じてるよね?」
「あっ……ぁ……ぁぁっ……んっ…………!」
おしゃぶりされていたはずなのに、いつの間にかイツカのモノは彼の指でしごかれ、代わりに後ろへの攻めが激しくなっていた。
最初は指一本で内部を探るように動かされていると思っていたのに、どんどん指が増やされ足枷が外される。最終的には三本の指をねじ込まれソコを拡張されると彼の欲望を押し当てられ一気に根本まで挿入された。
「ぁぁぁっ…………! ぁっ……」
一気に根本まで突っ込まれたその瞬間、イツカは触られてもいないモノから勢いよく射精していたのだった。
「ぇ……もう?」
「ぁぁぁっ……ぁっ……ぁ……」
「触られなくてもイけるなんて、ある意味才能だね」
彼はそんなことを言いながらも入れたモノを抜き差ししながらイツカの「いい角度」を探すように何度も何度も突き上げていたぶった。
「あっ! あっ! あっ! もっ……もぅ…………!」
「もう? もうなに?」
「ゆ……るしてくださぃっ…………!」
「なに言ってんのっ! ちんちんビンビンにしてるくせにっ!」
「ごっ……めんなさ……いっ!」
「何が⁉」
「ちんちんっ……ビンビンにして…………ご……めんなさぃっ!」
「それ、許してもらえると思ってるのっ⁉」
「ごっ……めんなさぃっ! ゆ……るして…………!」
「駄目だよ。お前がビンビンになるのは自由だけどっ…………! 俺を満足させるまで、お前は俺に付き合わなくちゃいけないんだっ!」
「ご……めんなさ…………ぁっ……! ぁぁっ…………!」
「そ……んな返事は聞いていないっ! 答えを言えっ!」
「ごめんなさ…………」
「違うっ! ありがとうございますっ、だっ!」
「ぁっ……ぁ…………」
「はっきり言えっ‼」
「あ……りがとう……ございま…………すっ‼」
イツカはヒクヒクとモノを揺らしながら落ちたのだった、彼の手に……。
後ろを彼に攻められながら放置したモノから汁を垂れ流し快感を得る。
縛られて内部を勃起したモノでえぐられ射精する、その喜びを知ってしまった。
イツカは中に射精されて、それでもなかなか出ていってもらえずに観察されてゾクゾクした。
入れられたまま自分だけまた射精して罵られ謝罪してまた罵られる。それがまたゾクゾクして謝りながらまた微かに勃起した。それを見た彼に含み笑いをされて決定される。
「お前はもう、俺の奴隷だよ」と。
それから先はもう雪崩のような日々だった。
呼び出されて裸にされて縛られて一日中勃起していた。中に彼の生身のモノを迎え入れ、偽物も入れられて観察される。それにまたゾクゾクして射精すると馬鹿にされ罵られ、入れられて謝罪する。そんな日々を体が喜ぶまでさせられた。
大きく脚を開いて、それを支える手。股間のモノは半勃ち状態で顔は隠されてもいない配信の動画。秘所からは汁が垂れていてヒクついているのがよく分かっていた。
「言えよ」
「ぁっ…………」
「早くっ!」
「ぁっ……の…………。いっ……今っ…………僕のお尻の穴は飢えてヒクヒクしていますっ……。だからっ…………誰かっ…………僕のお尻にっ…………お汁を注いでくださぃっ…………!」
「善しっ」
「…………ぁ」
その後はお決まりの突っ込みで、開いた脚を支える手を緩めるのを許されず、窄んだ尻に男の勃起したモノを挿入される動画が繰り広げられる。
「ひっ……! ああっ! あっ! あっ! あっ! ……あああっ!」
「このっ! 売女めっ! お前は、俺のためだけに脚を広げるんだろっ⁉」
「はっ、はいっ! 僕はっ……あなたのためだけにっ……存在しますっ! 脚を広げますっ! 勃起しますっ! 射精しますっ!」
半分やけっぱちでそんな言葉を口にした。だけどそれは本当に実行しなければならない項目で、相手が「善し」と言わなければ許されない出来事となっていったのだった。
●
「はぁ……はぁ……はぁ…………」
イツカは苦しさの中、彼の言葉を待ちわびていた。
今日は裸に首輪とコックリングに自立型尻尾のバイブが秘所に突っ込まれている。見知らぬ男の前で汁を床に垂れ流し無意識に尻を振るその姿を見せて誘う。彼・杉友将司は素っ裸で壁際のソファーに陣取って自らのモノを弄びながらイツカと男の行方を見つめていた。
「この雌犬は……何が出来る」
「さて、何が出来るんでしょうね。死ぬ以外の希望なら一生懸命添えようとすると思いますよ?」
男としたいという男を募って、その中でも厳選された男だけがイツカの前に現れる。今日の男は、いかにも頭が良さそうな、でも融通は利かなそうな男が欲望を満たそうとしていた。
「わ……わんっ」
イツカは出来るだけ可愛くそういうと相手の出方を待った。すると無表情なままの相手にその場でひっくり返されモノにむしゃぶりつかれたのだった。
「ひっ! ぁっ……! ああっ‼ んっ……!」
ぐちゅぐちゅとわざと音が出るようにしゃぶられてモノは見る見る膨れるのだが、リングのせいで射精出来ない。ぎゅうぎゅうと絞まっていく自らのモノに触れられず苦しくて顔が歪む。でもその姿を彼・将司に見られていると思うと感じてしまっていた。
「ふふふっ。その子の汁はおいしいでしょう? 最近肉を食わせていませんからね。フルーティーな味がしませんか?」
「確かに……濃厚ではないが、これはこれでいい」
「ありがとうございます」
ふたりの会話を耳にしながらもおとなしくされるがままにされている。そのほうが彼が喜ぶからだ。いくらしゃぶられても気持ち良く射精出来ないまま次には乳首を嫌と言うほど吸われて尻尾を引き抜かれる。そして生身のモノを前戯もなく後ろから突っ込まれた。
「うううっ! うっ! ぐぅぅっ!」
「ふぅぅぅっ! うっ! うっ! うっ!」
抜かずに何発もされて目を白黒させている間に中にたっぷりと、これ以上ないくらい射精されて腹がぱんぱんに膨れてストップがかけられる。
「お客様、その雌犬はそれが限度ですよ。それ以上お望みならば、犬を替えてお願いします」
「……一回抜いて腹の中のものを吐き出させればいいんじゃないか?」
「……趣旨が違いますので」
「そうか…………」
「ぁっ……ぁぁ…………ぁ」
最初にくどいほど言われていたのか、男は黒服に連れられて退席していった。それを朧げな意識の中で垣間見ながら彼の前でトロトロと精液を垂れ流していた。
次に気が付くとイツカはコックリングをつけたままテンガでモノを吸われ揉まれていた。
「ぁっ…………」
「気が付いたか?」
「……」
「お前は実に素直だ。それがまた実に俺をイラつかせる」
「ぇ…………」
「お前のちんちんをへし折ってやろうかっ」
「やっ……!」
「冗談だよ。お前の意思表示がよく現れるソコをなくしてしまっては、お前の価値が何もなくなる」
「……」
「今日はこれからお前のココの毛を剃って遊ぶからっ」
「ぇ…………」
「何、大丈夫だ。すぐ生えてくる。ハイパンもカワイイぞ」
「ぁ…………」
「喜べ」
「あ……りがとうございますっ…………」
言われただけで体がゾクゾクする。
イツカは服を着ているよりも裸の時間が長いのに気づいていない。そして裸の肌に触られる快感を味わうのにも抵抗なくなっているのにも気づいていない。だけど快楽に忠実なことだけは自覚している。
『ほらね、やっぱり』
そんな言葉が聞こえてきこそうな、始まりは合コン、王様ゲームの成れの果て。
「動くな」
「は、はぃっ……。はぁ……はぁ……はぁ………………」
今日もイツカはのたうち回る。彼の意に沿うままに、大胆に。
終わり
タイトル「王様ゲームの〇奴隷」
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