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★青紫の章3

「はぁぁ……ッ!あ……ッ!……ッ!」  ゆっくりと揺すられながら太くて硬いものが葵の奥深くまで入ってくる。アルファの特徴である所々ゴツゴツした性器が葵の内壁を擦る度にどうしようもなく腰が揺れた。 「んぁっ!え……っ?」  もう葵の中はこれ以上ないという程フェイロンで満たされていた。それでも、まだフェイロンの先端が奥の深い所を突き進み、未知の部分をさらに押し開こうとしている。  明らかに前回事に及んだときより深く入り込んでくるフェイロンに戸惑った。前回は理性を失っているようでいて、葵を傷つけないように耐えてくれていたという事なのだろうかーー。 「あ……あ……ッ!」  信じられない所にフェイロンの熱が届いているのに戦く。グッと奥深くを突き上げられると、あまりの快感に頭が真っ白になった。     自分でも信じられない程奥深くを擦られると、ちょろちょろと葵の先端から透明な液が零れるのを我慢出来ない。 「はあっ、はぁ……っ、辛くないか、葵っ」  ギリッと歯を食いしばって、苦しそうに息をつきながらフェイロンが聞いてきた。大量の汗がフェイロンの顎を伝って落ちていく。 (噛むのを我慢してくれているんだーー)  快感に濡れて朦朧とした意識でも、葵が傷つかないようにフェイロンが慎重になっているのが分かった。優しさに胸がじんわりと熱くなる。 「フェ、イロン……噛んで……っ」  葵は自ら首を傾け、促した。  フェイロンは一瞬瞠目した後、葵にぶつかるように唇をあわせる。角度を変えて重ね直し、舌を吸われて上顎も舐め尽くされる。最後に軽くチュッと唇を吸うと、フェイロンは葵の目を真っ直ぐ見つめて言った。 「俺は、狡い男だっ。お前がそう言うなら、俺はこの機会を逃さないっ。俺がお前の番だという証を、刻みつけて、一生お前を縛り付ける」 「うんっ……うんッ!フェイロン、好きィっ。フェイロンのものに……してッ!」 「……っ!葵、愛している!誰にも渡さない、俺のものだ……っ」  フェイロンが感極まったように葵の首筋に顔を寄せるとうなじに強烈な痛みが走った。 「~~~~~~ああぁぁぁッッ!!!!」  噛まれた場所が異常な程熱い。そこからマグマのような熱の塊が体全体を駆け抜ける。破裂するんじゃないかと思うほど心臓が異常な程脈打った。すると奔流のような熱が心臓に集まっていくとともに、体が異常な程敏感になる。 「…っあ!……ひぃ、ぁあ……あぁん!」  フェイロンが腰を激しく突き上げ、奥の深い所をごりごりと擦り上げる。じゅぼじゅぼと激しく音を立てながら抽挿される度に、葵の先端から透明な液が零れてずっと達しているような感覚に陥った。 「葵……っ、葵……っ」  これまでにない程強く穿ちながら、ギュッと両手を強く握られた。それさえも快感になって葵は嬌声上げ続ける。 「はぁぁん!あぁっ!や、ぁぁぁぁっ!」  部屋中に肉を打つ音と、陰液の音が鳴り響く。熱をともなう空気の動きで、全身を愛撫されているかのようだ。どこもかしこも感覚が鋭敏で、あまりの快楽におかしくなりそうだ。フェイロンが一際強く中を穿ち、内部に熱い飛沫が注がれる。葵の意識もそこで白く弾けた。   

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