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ゆきの肩甲骨辺りには複数の火傷の痕があった。 丸いさくらんぼ大のそれらは、背中の上でまばらに散らばっていて、ゆきの真っ白の肌に異様に浮いて見えた。 故意に付けられたであろうその傷痕はとても痛々しく、何度目にしても思わずぎょっとしてしまう。 初めて見た時は衝撃に本気で目眩がしたのを覚えている。 「……」 柊一郎はその箇所にキスを落とした。 まるで労わるように、何度も優しく口付ける。 今では痛みも感じないと本人は言っているが、見ているだけでこちらが辛くなるのだ。 「ぁ…ふふ、…くすぐったいです…柊一郎さん」 くすくす笑うゆきに眉が下がる。 この愛しい人を愛して愛してたまらない。 甘やかして、もういっぱいで入りきらないぐらいに、愛情を注ぎたい。 「ゆき…」 被さるようにして柊一郎の身体がゆきに重なる。 手早くゴムを装着して、柔らかい臀部に押しつけた。 「…っ、ん」 「ゆき、ゆき…」 頸から肩甲骨、背中まで何度もキスを送り、むちっとしたお尻の割れ目に、自身の硬い熱をなぞらせる。 堪らなくなってどちらからともなくキスを求め、舌を伸ばし絡め合った。 「ちゅ、…ん…、ぁッ!」 キスに夢中になって力が抜けた途端、ちゅぷりと先端が食い込んでゆきは仰反った。 唇が離れ、あ、あ、と喉を震わせている。 「…っ、ふ」 温かいむっちりとした柔肉が、性器をじっくり先端から包みこむ感覚に柊一郎も息を詰める。 ゆきの腰を掴む手に力が篭った。 まだ先っぽだけだが、気持ち良くてどうにかなってしまいそうだ。 だが、急ぐことはせず、ゆきの様子を窺いながら少しずつ侵入していく。 一番太いところが挿入ってしまえば、後は簡単に全部挿入るのだ。 「っ…はぃったぁ…」 ぱちゅんと肌が触れ合うと、上擦った声でゆきがそう漏らす。 その嬉しそうな様子に柊一郎は必死に素数を数えた。 ずっぽし全部収まったが、まだキツキツのそこがびっくりしないように、柊一郎の形に落ち着くまでじっと堪える。 「っゆき、…大丈夫か?」 「…はぃ…っん、動いて…だいじょぶです…」 柊一郎の問い掛けにゆきはこくこく頷いた。 返事をするのもいっぱいいっぱいな姿に、本当に大丈夫なのかと心配になりながらも、柊一郎はゆっくりと腰を動かし始めた。 ずるるる、と引き抜き、またぐーっと押し込む。 腰をじわじわと侵食する快感に荒くなる呼吸を抑えきれない。 「く、ぅ…ぁ…んんあ、っはぁ…!」 そこにゆきの可愛いらしい声が相まって、柊一郎の腰はずん、と重くなった。 次第にスムーズに動けるようになって、先程まで焦ったいぐらいゆっくりだった腰の動きも早くなる。 ぱちゅんぱちゅんと触れ合った肌が音を発て、ローションと体液で濡れた窄まりが柊一郎の膨張した性器を飲み込む様に目を離せない。 聴覚から、視覚から性器に直結して快感になる。 「…っく、ゆき、…」 「ひぁ…ッ!しゅいちろさ…ん、ぁあっ!」 白い背中に覆い被さり大きく腰を打ち付ける。 ぐちょぐちょに蕩けきった秘部は激しい動きも難なく受け入れ、柊一郎を心地良く締め付ける。 「好きだ、ゆき、好き…っ」 柊一郎はゆきの耳元で何度も愛を囁く。 その度にびくびくとゆきは身体を反応させ、自分から求めるようにして腰を柊一郎に押し付けた。 一層深くなる繋がりに柊一郎は息を詰める。 「…ッぁ…う、」 高まった射精感をぐっと我慢し、腕を伸ばしてゆき自身を握り込む。 先走りでぬるぬるのそれを上下に擦り、親指で鈴口をくりくりと刺激した。 「はぅ…!や、ぁあっ!」 かくん、とゆきの上半身がベッドに沈んだ。 お尻だけを高く上げ、前も後ろも同時に可愛がられもう声も抑えられないようだった。 「く、んぁっ!ああ…だめ、だめ…!」 高い声で鳴き、いやいやとかぶりを振る姿に限界が近いことを悟って、柊一郎は小ぶりな性器を握る手の動きを一気に早くした。 「あ!…や、ぁ、あ…ーーーっ、!!」 びくびくと中が震え、突然きゅぅうう!と締め付けられる。 ゆきは仰反ったまま身体を硬直させ声にならない声を上げた。 びゅく、びゅく、と掌に温かい飛沫を感じながら、柊一郎も胎内のうねる動きに我慢出来ず欲望を吐き出した。 じっくり全部吐精したところでずるりと己を引き抜く、赤く熟れたそこがヒクヒクと収縮しながらとろりと糸を垂らす。 そのあまりに卑猥な光景に、つい熱がぶり返しそうになったが、柊一郎は深く息を吐くとそのままベッドの上で脱力するゆきをぎゅっと抱きしめた。 ちゅ、ちゅ、と後頭部にキスを送る。 「ゆき…大丈夫か…?」 「ふぁ…」 柊一郎の問い掛けにこちらを向いたゆきは微睡んでいるように目をとろんとさせていて、涙でしっとりと濡れた瞳が柊一郎を映した。 「は、…ぃ…」 はふはふと必死に呼吸を整えながら返事を返すゆき。 余韻にぴくぴくと震える身体、紅潮した頬、熱い吐息…。 普段の姿からは桁違いの色っぽさに柊一郎は正直ムラッときた。 たった今セックスしたばかりだというのに、まだ求めて止まない。 だがこれ以上負担はかけられないので、誤魔化すようにゆきの額にキスをした。

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