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この日から更に十余年の後、三十路 も半ばになろうとしている俺たち四人は相変わらずに行き来しながら幸せな日々を過ごしている。
周焔 は起業した商社を軌道に乗せ、都心の一等地に巨大な高楼のビルを建てるまでに成長を遂げた。
俺はといえば、その都心から川を一本挟んだ地に土地を買い、紫月 と源 さんと共に親父が目指していた組を立ち上げた。結局裏の世界に舞い戻ることになったわけだが、今はもう若かった学生の時分とは違い、この稼業に後ろ暗い思いを抱くこともなく精進しようと思えるようになった。世間からは極道と認識されているが、それでも近隣の人々には自治会にも迎え入れてもらえて平穏といえる毎日を送れている。
これもきっと――どこかで親父や麗 さんが見守っていてくれるお陰だ。素直にそう思えるようになったことが心底嬉しいと思えた。
焔の記憶 - FIN -
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