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第19話

 寝室のアロマの香りは、熟れた牡の匂いにかき消されてしまった。  どれくらい、こうしているんだろう。  いつまでも、こうしていたい。  思いきり和哉に抱かれながら、翼はその身も心も快楽にゆだねていた。 「あぁ! 和哉さんッ! はぁ、はぁ、和哉さんッ!」 「俺はここだよ、翼。気持ち悦いかぃ?」 「んッ、あ! すごく、すごく、気持ち、いぃ……ッ!」  びゅっ、と翼はまた精を飛ばした。 「もう、もうダメ。あ、また。また、出ちゃう!」  さっきからイきっぱなしの翼だ。  腰を震わせ、とろとろと淫液をこぼす。 「和哉さん、お願い。来て、早く。僕の内に、いっぱい出してぇ……ッ」  恥ずかしい言葉が、唇から漏れ出て来る。  それに応えて、和哉は腰を翼に擦り付けた。  骨さえ軋み、ペニスは翼の最奥まで抉った。

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