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第22話
仕事をなるべく早く終わし家へ帰る。
途中で夕飯の食材を買った。
家に入りリビングに行くと菊池がソファーで眠っていた。
俺は起こさないようにそっとブランケットをかけ夕飯を作る。
暫くして夕飯が出来ると俺は菊池のもとへ行き
「菊池、起きろ。」
少し揺さぶってやる。
「んッ…んぅぅ…」
「ッ…」
さっきまでソファーの背の方に向けていた寝顔がこちらを向く。
その寝顔が綺麗で俺は一瞬息を飲んだ
「んぁ…廣瀬さん?おかえりなさい!」
「あ…ああ、ただいま」
「俺、寝てた?」
「ん、夕飯出来てるぞ」
俺がそう言うと菊池は「食べます」といいソファーからおりる俺もその後テーブルにつく。「いただきます!!」と笑顔で食べる菊池からは先程の綺麗な感じはなくなっていた。
こいつのこの元気そうなのもあの綺麗なのもまとめて守りたい。そう思った。
(ずいぶん気に入ったんだな)
心のどころかで薄々気づいているこの感情を俺はどうすればいいのかわからなかった。
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