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中に入り 庭に回って 近づくと気づいたのか 愛梨はこちらへと顔を向ける。 嬉しそうに笑顔になるとヨタヨタと こっちに向かって歩いてきた。 小さい足を交互に出して一生懸命。 わぁ。。 すげえ。。。 「・・なんか感動すんな。」 思わずそう呟くと 「すっかり叔父バカだね。」 くすっと笑われる。 なんだよ。と見上げると新もジーンとしてるのか ちょっと照れくさそうな笑みが口元に浮かんでいた。 ですよね。 なんか胸が熱くなるよな。。 と。次の瞬間 ベタンと前のめりに愛梨が倒れ わあーーーっと大きな声で泣き出した。 ああ。ヤバい! 新と同時に走り出し 愛梨に駆け寄ると 慌てた様に窓から顔を出す姉ちゃんが目に入る。 しゃがみ込み 抱き抱えようと手を出した俺と 新の指を愛梨の小さな両手が掴み ぎゅっと握って 離さずにそのままワンワン泣き続けた。 1st season the END.

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