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ぷろろーぐ。・電車の中なのにっ!!(3)

 それなのに、ぼく自身を握っている手が動くたび、水音が弾き出される。  それってそれって、感じてるってこと?  先走りが流れているっていうことだ。  どこの誰かも知らない人に?  そんなの、イヤだ!!  勃ち上がったぼくのものを握る手が、力を緩めたり、加えたりしてシコシコと擦られる。  俯けば、見えるのは骨張った手。  指の腹でぼくの鈴口を器用に撫でていた。  まるで、先走りをなじませるような指の動きだ。  だけどそれだけじゃない。  身をくねって拒絶しようとすると、お尻の孔に入っている指がクリクリと円を描いて中を弄る。  ぼくの中にある、一点に触れられた時だった。 「っは!! あっ」 ビクンッ!!  身体が大きく跳ねて声が漏れてしまった。  それも、女の子みたいな、ヘンな声がっ!!  もう、ダメ。  射精感をガマンできない。  恥ずかしい気持ちを振り払うため、思い切って顔を上げ、振り向くと、そこには……。 「うそ……な、んで……」  ぼくは言葉を失ってしまった。  そしてパニックを起こし、ただただ、その人を見上げるばかりだった。

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