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第12話 にゃん太と秘密のお菓子・4

 刹に突かれるたび腰が揺れ、揺れるたびに炎珠さんの舌が絡んでくる。  ──あ、もうヤバそう本当に……。 「い、あ……イく、イッちゃ、う……!」 「出せよ、炎珠が全部飲んでやるって……!」 「んんっ、あ──飲んで、炎珠さんっ、……全部飲んでっ……!」  ぎゅんぎゅんせり上がってくる欲望の体液が、俺の器官の一部に集まってくる感覚がある。 「イッ、──あ、あぁぁっ!」 「ん、……」  炎珠さんの口の中に出してしまった精液……体が溶けるような快楽の中、俺はこの世で最大級の幸せを噛み締めながら熱い息を吐き出した。 「は、あぁ……」 まだ中に残った体液を一滴残らず搾り取るように、炎珠さんがちゅっちゅと俺の先端に吸い付いてくる。背後では刹が俺を強く抱きしめ、獣の息遣いで俺の中へ精を放っている。 「……大丈夫か、那由太……」  意識は飛んでいない。刹の声もちゃんと聞こえているし、炎珠さんの頬が赤いのも見えている。  俺はソファの背もたれに置いていた手を片方炎珠さんの頭に乗せ、汗だくになりながらもにこりと笑った。 「次は炎珠さんの番です」 「嬉しいけど……那由太は大丈夫?」 「大丈夫です……俺も、まだまだしたいから……」  体は満足したはずなのに、射精したそばからまた疼き始めている。それに俺と刹だけイッて炎珠さんはおあずけなんて、ペットとしてあるまじき行為だ。  いつでもご主人への愛は平等。与えてもらったら出来るだけお返ししたい。 「ありがと那由太、嬉しい!」 「ていうか」  一人すっきりした顔で汗を拭いている刹を振り返って、俺は言った。 「炎珠さんが終わったら次はまた刹の番だよ」 「……は?」 「その後はまた炎珠さんね」 「……へ?」 「それが終わったら映画ナイトです!」 「こいつ、まだ酔っ払ってやがる……」  一度冷めて温め直したハンバーガーでも、お腹が空いていれば美味しいご馳走だ。 「たるたるフィッシュバーガー、最高です!」 「俺のハワイアンチキンサンドはべちょべちょだ……」 「ていうか、眠くて……映画に集中できねえ」

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