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第195話 プラネタリウム

片付けが終わったあと、なぜか目が冴えていて、ただただ蒼太を抱きしめて寝転んでいると、ボンヤリ目を開けた彼。 状況の把握ができていないようで、俺と目が合うと何度か瞬きを繰り返した。 「大丈夫?」 「……ヒロくん」 少し掠れている声。棚に置いていた水を飲ませる。 コホコホ咳をした蒼太に申し訳なさが募った。 「ごめん。本当に。体辛くない?」 「辛くないよ。多分、オメガ性のおかげ……?あっ、そ、そういえば俺、おしっこ、した……」 「おしっこ?……あ、あれか。あれば潮だよ。」 「しお」 「うん。気持ちよくなった証拠。」 トントン、と軽く胸を叩いて、また眠るように促してみるけれど、蒼太は目を開けたままだ。 「ヒロくん」 「ん?」 「プラネタリウム、つけて」 「え、今?」 「うん、見たくなった」 そう言われ、傍らに置いていた機械に電源を入れる。 途端無数の星が部屋に浮かんで、蒼太は満足そうに微笑んだ。 「……幸せ。ヒロくん……」 蒼太が俺に擦り寄ってくる。 そっと額にキスをすると、それだけでも嬉しそうだ。 「ヒロくんといれて幸せ。初めてのエッチも、ヒロくんとでよかった。」 「……でも、無理させちゃった」 「気持ちよかったから、いいの。」 「本当?」 「うん。またしたい」 優しい言葉をくれる蒼太を、思い切り抱きしめた。 蒼太の手が背中に回る。 「好き。大好き。蒼太、愛してる。」 「ふふ、僕も。大好きだよ」 星の下で『好き』を伝え合う。 ふわふわした雰囲気の中、朝まで夢を見ることなくぐっすり眠った。 翌日、蒼太が腰が痛いと言って泣きそうになっている姿を見た。 それがまた申し訳なくて、暫くエッチは控えようと心に決めた。 けれどそれをセックスレスだと勘違いした蒼太が、深く深く悩んでしまって、その結果、とある喧嘩に発展してしまうのは、また別の話。 END

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