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【第12話】有夏邸 脱・GM屋敷!(1)
「……ひま?」
廊下でバッタリ会ったコミュ障のイケメンに口説かれて?「はいぃ! 暇ですぅ!!」と返事したアタシ。
ども。隣人です。
──今、どっぷり後悔してます。
※ ※ ※
『プラザ中崎』3階の角部屋に、表札は付いていない。
恐らくだけど、名前も苗字もコンプレックスな有夏チャンのこと。
あえて表札を出していないのだろう。
毎度の宅配のお兄さん、困ってんだろな。
いや、もう慣れたかな。
ともかくだな。
その部屋に連れて行かれたわけだ。
いやぁん、連れ込まれちゃう~って言ってやったら、有夏チャンは慌てるかな…なんてヨコシマなことを考えたアタシへの罰か。
出迎えたのはヘンタイメガネだった。
目が合った瞬間「うわっ」と言いやがった。
この前のネカフェ騒動の件を、さすがに一応は謝ってくれるだろうと考えたけれど、ヤツは思いっきり顔を顰めているだけだ。
ただただ顔をしかめて、アタシを見下ろしているだけなのだ。
「何でこんなクソビッチを……」
うわぁ、遂に正面切ってクソビッチ言われた!
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