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【第16話】幾ヶ瀬Present's愛と笑いの怨念チャンネル(7)
「チャンネルの名前は何がいいかなぁ」
ヘンタイメガネ、例によってクネクネしながら有夏チャンの腕をつついた。
アタシに向いてた冷たーく硬直した顔面は、たちまちニコニコ笑顔に覆われる。
「知るか! これうまっ」
「えっ? これうま?」
有夏チャンはさっきコンビニで買ってもらったアイスをペロペロなめていた。
PARMのピスタチオ&チョコレートだ。新商品だな。
思えば有夏チャン、アイスで買収されて幾ヶ瀬のYouTuberデビューに駆り出されたのだろう。
バカだなぁ、有夏チャンは。
んん? カメラ小僧のアタシにアイスはないんだな?
少々の理不尽を覚えながらも、アタシは有夏チャンの口元をズームした。
よし、もっとペロペロ舐めてくれ。もっとだ!
しかしカワイイ口元は、メガネのアップに取って代わられた。
『さあ、怨念チャンネル始まりました! 今日は100年前に廃校になった、いわくつきの学校に潜入してみま……』
「待て待て待て待てーぃ!」
思わずツッコんでしまったよ。
まず「怨念チャンネル」名前何とかしてくれ!
何かもう……あからさますぎるだろ!
逆に怖くねぇわ!
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