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⑫ツンデレ彼氏が甘々なんですけど ─雷─⑧※
… … …
いじくられた穴がずっと、もう少し刺激が欲しかったってヒクヒクうねうねしてる気がする。
中でぬめっていたローションは迅がかき出してくれたのに、まだ指一本の感覚と擦られた時のゾクゾク感が忘れらんなくて……。
それなのに、それなのに……ッッ!
迅は問答無用で太ももエッチを開始した。
腹の下に置いてたタオルをポイッと投げた後、足を閉じろってイケボで命令された俺は、かれこれ三回分の精子を背中に塗りたくられてる。
誰のって、そりゃ俺の彼ピッピ……迅の、だ。
「……ふ、ッ……んッ……迅、俺もう……ッ、出ねぇってば……!」
「出なくてもイけばいんだよ」
「ンなの、できるわけねぇ、だろ……! はぁッ……♡」
「さっき一回出来てたじゃん」
「は、……ッ? できて、ねぇし! ンンッ……♡」
俺は全身をゆっさゆっさと揺さぶられながら、太もものつけ根辺りを迅様が行ったり来たりしてる〝えちえち〟どころの騒ぎじゃねぇやらしい行為を何十分も強いられていた。
いや何時間、か……? もう時間の感覚なんか無えよ。
体もチン○もぐったりして、気持ちいいのにイけねぇってのツラいんだ。
俺は揺さぶられてる側だけど、なぜか腰を動かしてる迅より息が上がってる。 かたくて熱い迅様が俺のチン○を擦ってガンガン煽ってくるから、射精感なんか無えのに追い立てられてばっかり。
セクシー過ぎる吐息と、たまに「雷にゃん」って呼んでくる不意打ちイケボにも悩殺されて腰がプルプルプルプル震えっぱなしだ。
でももう、揺れてるグッタリチン○からは何も出ねぇ。 出尽くした。
「迅……ッ、ごめ、マジで……ッ、ちょっと休憩、させ……ンぁッ♡」
「んー……俺まだ全然足んねぇよ?」
「それは気のせいだ! お前もう……ンッ、何回イった?」
「……三回」
「だよなぁ!? てか一旦止まれ!! あッ♡ や、ッ……おまッ……止まれって言って……あぁッ♡」
「嫌だねー」
「なッ……なん、ぁッ♡」
ついに黒豹へと完全進化した迅が、マジで容赦なくなってる。
指一本レッスンは焦らずじっくりの甘々先生だったってのに、今や発情した肉食獣のオス並みに性欲をぶつけてくる。
俺が気にするから〝挿れたい〟ってセリフは言わねぇんだろうけど、それにしたって太ももエッチが長い。
「雷にゃんが可愛いからだぞ。 痩せてんのに太ももぷにぷに、ケツぷりんぷりんだし」
「関係ねぇだろ、それ……はぅッ♡」
「どこ舐めても喘ぐし」
「あ……ッ♡ 耳、……ッ、それやめ……ッ」
「感度良過ぎな、お前」
「迅はイケボ過ぎ……ッ!」
「雷にゃーん。 可愛いー。 好きー」
「はぅぅッ♡ 声ヤバイって、……あッ、迅~~……ッ♡」
「フッ……」
コイツ……ッッ! イケボなの自覚してやがんなッ?
わざわざ背中密着させて耳元で囁くとかあり得ねぇ! 体重支えてる腕がガクブルしたぞ!
背後でククッと笑ってるイケメンが憎たらしいッ。
俺も大好きだって言い返してぇのに、そんな隙も与えてくんないで迅様を擦りつけてくる。
「じゃあ次イったら腹トントンしてやる」
「な、に……ッ? 腹……ッ?」
「楽しみにしてろ」
「ンン……ッ?」
「雷にゃん、手」
「はぁ、……ッ、……手、?」
「俺と雷にゃんのチン○、握れる?」
「あ、う、うん……ッ」
「動くぞ」
言われた通り、俺は左手で二本の竿を握った。 どうあがいても俺の片手じゃ収まらないから、正確には持ったって言った方が正しいんだけど。
ふんにゃりチン○とギンギンチン○を気持ちギュッと握って、迅が腰を動かすのと同時に強弱を付ける。 こうすれば扱いてるオナニー感覚も味わえて気持ちいい。
ただやっぱり、俺のチン○はやわらかいままだった。
迅の三回発射の間、俺はトータル五回はイってる。 おかしいだろ?
一日でこんなに発射したことないから、俺のチン○もバグって機能停止してんだよ。
「ふぁ……ッ♡ あッ……も、……ッまたイき、そ……ッ」
「精子出ねぇんじゃねぇの?」
「わか、んな……ッ! 分かんないぃ~ッ」
「分かんねぇ? イけそうなのにイけねぇって?」
「はぁ、ッ……そうだよ……! 俺のチン○、迅のせいで、ぶっ壊れた……ッ」
「壊れてねぇよ。 てか出さずにイけるとか無限快楽ループ? もうそんなの覚えたか。 良かったな」
「よくねぇぇ!! や、ンッ……迅ダメ、ダメぇぇーッ♡」
あぁ……もうッ、なんだよコレ。
迅が素早く腰を打ち付けてきて、お尻に感じる肌のぶつかる音がやらしかった。 ……と思ったら下半身が痙攣した。
頭ン中と目の前がチカチカする。
腕と膝では体重を支えらんなくなって、とうとうベッドに沈み込んだ。
全力疾走した後みてぇに気だるい。
それに引き換え、だらんと突っ伏した俺の体をいとも簡単にコロンと仰向けにした迅は、ニヤつく余裕まであるご様子。
「またイってんじゃん。 膝立ち出来なくなった?」
「はぁ、ッ……はぁ……ッ、これキツい……! 精子出ねぇのにイくの、めちゃめちゃ……しんど……ふぁッ♡」
「寝てていいからもう少し頑張ろうな」
「迅、おま……ッ、四回目、発射する気だな!?」
「もち」
「ふぇぇッ! どんだけ絶倫なのお前ー!! はぁっ♡ あぅッ……♡ 迅、お前はすげぇよ……四連チャンなんて……」
「いや誰が四回でやめるって言った?」
「はぁッ!?」
なんだッ!? いま俺、とんでもねぇ爆弾発言が聞こえた気がすんだけど、空耳だよなッ!?
まともに動いてもねぇ俺は、五回発射したうちの二回はふにゃチンで精液なんか出やしなかった。 しかも肩で息して情けねぇ限り。
いつの間にかシーツの上に敷かれてたタオルには、俺の背中に塗りたくられた迅の精液がべったりついてるはずで、コイツのムスコは今もまだ元気にカチコチなんだよ。
どんだけ強えチン○なんだ。
ていうか迅さん、お前マジもんの性欲モンスターじゃん……ッ!
「迅、……あのさ、今日はこの辺に……」
「面白い冗談言うなよ」
「それを言うならお前がだろ!?」
「二人で朝陽拝もうぜ」
「あ、朝陽……ッ? その前に俺、生きて帰れる……?」
「太ももエッチで殺せるかよ。 そのセリフは本番セックスした時のために取っとけ」
「………………ッッ!?」
おいおいおいおいッッ、そんなセリフ言わせないでくれよ! 現在すでに瀕死状態なんだよ、俺は!
指一本レッスンでヒィヒィ言ってた俺だ。
迅の言う本番セックスでは一体どうなっちまうのか、……脅かしにかかってるだろ。 童貞男子だからってバカにすんなよッ?
……なんてな。
こんな虚勢を張ったところで、俺はそれが脅しでも何でもないってことを太ももエッチだけで知らしめられた。
何しろその夜、恐ろしい事実が発覚したんだ。
迅こそホンモノの絶倫男子だってこと。 ……ぴえん。
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