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⑱リア充への道!? ─雷─④※
「呼吸忘れてるぞ、雷にゃん」
「ふぁ……ッ♡ はぅ……♡」
そりゃホワイトチョコ並みに甘ーいキスで頭ン中真っ白なんだから、どうやって普段息してたっけ? ってなもんよ。
ちゅ、ちゅ、の合間に下はグチュグチュされて、背中が落ち着かねぇ。
何本の指か知らねぇが、中擦られて気持ちいいって感じるようになったのはテクニシャン迅のせいだ。
こんなイケメンからキスされながら穴をトロトロほぐされてると、抵抗なんか出来っこねぇし。
至近距離からイケボで「気持ちいい?」って囁かれてみろ。たちまち全身がビリビリするんだよ。
迅は電気属性だってこと忘れてたぜ。
「指レッスンはもうバッチリだな」
「ンンッ……♡」
「ほら、もうこんなトロットロ」
「あッ♡ あぁ……ッ♡ かき混ぜるの、だ、め……♡」
「声我慢してんのな? 可愛い」
「ひ、ぅッ♡」
だってお前が声抑えろって言うから……!
しかもずっとキス魔降臨してて、ベロと一緒に声吸い取っていくじゃん……!
クチュクチュ音立てて指を抜き挿しされてる俺は、夏に迅とAV観た時よりやらしい気持ちになってる。
薄暗い部屋で、彼ピッピといかがわしいコトしてんだよ。
なんか色んなドキドキが集結してるって感じだ……!
「雷にゃん、俺知らなかったんだよ」
「にゃッ……? にゃに、を……?」
キス魔な迅からチュッチュを受けまくったせいで、唇の感覚が麻痺してきた。
小声イケボで、穴に指突っ込んだままの迅から世間話を振られても、頭ン中がホワイトチョコな俺はぼんやりイケメン面を見返すことしか出来ねぇ。
いつの間にかパンツ一丁になってる迅の逞しい二の腕を掴むと、ふわっと優しく微笑まれた。
あぅ……いきなりそんな……!
キュン……。
「レッスンは毎日やんねぇと意味が無えんだって」
「にゃ……?」
「翼が言ってた事だから別に信じなくてもいいんだろうけどさ、信憑性はあんじゃん。こんなキッツキツで小せえ穴に、俺のがスッと入るわけねぇし?」
「ふ、んっ♡ ……んッ♡」
「そこでコイツの出番なんだよ」
「…………ッッ!」
あぁーッ! 迅さんったらまだお忘れじゃなかったんですね!?
ぼんやり見上げてた俺の前に、妙な形のアダルティーなブツをチラつかせた迅は冷静そのもの。
……三十分ぶりです、ショッキングピンクプラグさん。
「コレって、お節介束バッキー野郎先輩が寄越した紙袋の中に入ってたじゃん?」
「お、お節介……なに? あだ名にしちゃ長くね……?」
「てか、雷にゃんが俺に初めて告った時、コレがローションと一緒に転がってたの忘れてねぇよ、俺」
「…………ッ!!」
そんな前のこと覚えてたのか……!
いや、言うほど前でもねぇか……? って、ンなことはどうでもよくて!
「雷にゃん……あの時コレ挿れてみようとしてたんじゃねぇの?」
「ギクッ……!」
「でも、指一本もまともに入れらんなくて断念した……違うか?」
「ギクギクッ……!!」
「俺がレッスンするまで我慢してたけど、レッスンしてからは毎日指入れようとしてたんだろ?」
たしかにあのとき、俺はソイツを挿れてみようとしたよ。
迅とニャンニャンするためには女みてぇに穴が無えとダメだって言うし、迅の気持ちを確かめた後もしかしたらエッチになだれ込むかもと思ったんだ。
一本、二本、三本、おまけにもう一本足して四本の指がアナルに入れば、ショッキングピンクプラグを入れられるって。そしたら迅とエッチ出来て、「俺にも挿れる穴あるからよそ見するなッ」と大口叩けるって。
でも結局、迅の言う通り俺ひとりじゃ指一本も入れらんなかったけどさ……。
迅とラブラブしたくて必死だったんだもん……そんな俺の黒歴史ほじくり返してどういうつもりなんだ、迅め。
ていうか、迅に指一本レッスン指導してもら ってからハードル下がったのは否定しねぇけど、……いくらなんでも……。
「ま、ま、毎日じゃねぇよ……! ひゃんッ♡」
「あーあ、腹に力入れっから」
「うぅ……ッ! うぅー! うぅぅー!!」
「はいはい、「恥ずか死ぬぅ」って言いてぇのな。ほら、来いよ」
「ひゃうッ♡ うぅぅ……迅〜……っ」
迅の指を締め上げてベスポジをグニュンと押されちまった俺は、泣きっぱなしのチン○からピュルッと何かを吐き出した。
その瞬間、泣きべそをかいた俺を迅が片手で抱きしめてくれた。指は抜いてくんねぇままだけど、俺がキュッと締めちまってるから動かせなくてとどまってるだけだ。
くそぉ……イッたわけじゃねぇのに……! なんだよこの気持ちいいのぉ……!
カウパーなのか精液なのかおしっこなのか、濡れた自分の腹を確かめる気にもならねぇ。
こんなの、迅の指がズポズポしなかったら味わえなかった快感だ。それに、気持ちいいけど恥ずかしいって複雑な感情、俺にはどうすることも出来ねぇよぉ……!
抱き寄せてヨシヨシしてくれる迅、優しい……しゅき……♡
あ、……指抜いてる。ぬぷぬぷぬぷっと三本? の指が引き抜かれてった。
俺のお漏らしが終了の合図になったのか……と一瞬気を抜いて迅を抱きしめ返そうとした俺の左手に、何やら固い感触が──。
「……って、おいッ! どさくさキュンに紛れてナニ握らせ……ッ!」
「じっくりゆっくりでいいから入れてみ」
「なッ……!? む、ムリだって俺……ッ!」
「エロ可愛い雷にゃんなら出来るって」
「う、嬉しくねぇ……! 俺は出来ねぇってさんざん言って……!」
「俺とセックスしてぇんだろ?」
「ハッ……!」
うッ……それ言われると何も言い返せねぇ……!
したいよ。そりゃしてぇに決まってんだろッ? 何回確かめたら気が済むんだ。
でもソレとコレとは話が別じゃんッ!
俺たちのエッチに、なんでショッキングピンクプラグが関係あんのッ?
左手をブンッて振り下ろしたら今すぐポイ捨て出来ちまうのに、俺はなぜかソレを握ったまま動けなくなった。
なぜなら迅が、俺のポイ捨てを先読みして手首を掴んだから。ついでに熱い視線で、熱い言葉で、熱い思いを伝えてきたから。
「俺は……雷にゃんと繋がりてぇよ。こんな事言うのマジで恥ずいけど、雷にゃんも同じ気持ちだって……信じてる」
「迅……ッッ♡」
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