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第28話

 ディープキスを終え、茉以は短いキスを智樹の赤く染まった頬に落とした。 「ね、智樹はベッドで寝るのかな? それとも、お布団?」 「ベッドだけど? 隣の部屋に……」  そこまで言って、智樹は口をつぐんだ。  そして、慌てたように早口で言った。 「いや、それはまだ早いんじゃないか? 俺たち、付き合い始めてまだ……」 「しちゃおっか、エッチ」 「茉以」  ここまで押せ押せムードになると、智樹も勘付く。 「何か、あった? 田宮との間に」 「ん。え、と。うん……」  しおれた表情でうつむいてしまった茉以に、これ以上のことを訊くのは可哀想だった。 (多分、無理に田宮が茉以のことを求めたんだ)  そして彼は、逆らえずに……。  智樹は、すっと立った。 「ベッド、こっち」  そして茉以の手を引くと、寝室へ連れて行った。

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