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第21話(助かっ、、、た?)
男は私のズボンのチャックを下ろしパンツごと私のズボンを取ろうとした時。
“ガンッバキバキッ”
ドアが変な音をたてながら倒れた。
「おい。俺の弟や人の恋人に何してやがる?」
「わたしの可愛い子達はお前達みたいな汚い手で触って良い者達ではないぞ?」
「本当にそうだよ。ボクの可愛い子達に何してたの?」
「教師としても俺一個人としても許せないな?」
「、、、、殺す。ぼくの弟を、、葵を、、殺す」
「「「、、、、、。」」」
兄さん達が来たみたいだ。
(助かった、、、。何か紫さんが怖い?というか、なんも喋らない三人が何故か一番怖い)
{本当にね}
{!、、暗?}
{あれ?私も聞こえる}
{菫もか}
{私達、助かった?んだよね?}
{まぁ、兄さん達が来たし?}
{二人共、最後にハテナがついてるよ。まぁ、私も思ったけど}
{何故か、助かった!って思えなくて}
{男達も固まってるしね?}
{というか、私の恋人も一緒とか、どういう事?}
{{さぁ?}}
男達は固まっていて、兄さん達は少しずつ近づいて来る。
まず、一番入り口の近くに居た暗を囲ってた男達を暗の恋人である先生が容赦無くぶっ飛ばしていた。
暗の恋人は、花見 明無(はなみ あきな)という名前で理科の先生だ。
黒さんとは同級生で同僚で腐れ縁の仲らしい。
性格は、、、変な人だ。
一応、常識はあるらしいけど引きこもって実験してたり、実験の材料の毒のある植物を育てていたり、生徒に実験を手伝わせたりする。
普通に話してくれる時もあるけど、大半が実験の話なのでみんなこの先生を避けてる。
顔は兄さん達と同じくらい良いのに、性格がアレなのでプラマイゼロだ。
優しそうで穏やかそうな見た目をしている。
特徴的なタレ目に眼鏡をかけている。
{暗、あんたの恋人が生徒殴ったけど良いの?}
{良くないけど、葵達なら止められた?二人の所にも恋人が向かってるけど?}
{え?本当だ。、、、私は灰炉くんを止められない}
{灰炉も思いっきり殴ったね。、、、私の所に鈴の兄さんが向かってくるんだけど、、、、私も止められないな}
{{だろうね}}
灰炉は菫を助け出して暗と同じ様に抱きしめられていた。
私の方には鈴の兄さんが近づいて来る。
「、、、、。」
「り、鈴矢様、、こ、コレはあなた方の為に!」
鈴の兄さんは言い訳しようとした奴を無言で殴った。
(怖っ!無言なのが凄い怖い!)
「ひっ!」
「あ、、、あ、、」
鈴の兄さんが私の前に来た。
私を囲んでた人達は鈴の兄さんが近づいて来るので私から離れて逃げていた。
“バサッ”
「葵ちゃん、大丈夫、、じゃないよね?」
「鈴の兄さん。、、、薬で少し力が出ない」
「薬?」
「葵のクラスの奴が葵に薬の入ったスプレーをかけていた。そいつの薬で葵は立つだけでも一苦労だ」
いつの間にか近くにみんな来てた。
暗が鈴の兄さんに薬の事を説明してくれた。
「っ、、、。葵ちゃん、抱き上げるからね?葵ちゃん達の傷の手当てをしないといけないから、オレ達六人はここを出て紅の家に行くからね?」
「悪いな、鈴。お前達への分け前は残してやれそうにない」
「オレは自分の鬱憤を晴らすより葵ちゃんの手当てをしたい。それに、紅はオレ達の為に“それ”を先に殴らせてくれたんだろ?」
「まぁな。葵達を頼んだぞ?」
「ああ。勿論」
そんな話をした後、私達三人を抱き上げた三人はこの場所を出ようとした。
「兄さん」
「何だ?葵」
「オレのダチに手をあげ、手を出そうとしたこいつらをオレの分まで」
「分かった。葵の分までヤってやるよ」
「紅さん!そいつら葵ちゃんを殴ったり蹴ったりしたんです」
「携帯で撮影して胸も舐めていたからな」
「あ?」
「なっ!お前らだって服を脱がされながら首や胸を舐められてたじゃねぇか!」
「は?」
「え?」
「なるほど、お前ら!こいつらの罪が少し分かったぞ!」
「「「「聞いてた」」」」
「葵ちゃん、あとで色々話してくれるよな?」
「、、、。」
私達は墓穴を掘ったみたいだ。
二人も私と同じ事を恋人に言われてる。
{ヤバい}
{同じく}
{私達って、、、}
{{{助かってない!}}}
私達は恋人に抱きしめられながら兄さんのもう一つの家に行った。
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