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第24話(トム)

「トム様、エレナから着信です。スピーカーでお繋ぎしますか?」 「ハニー、ありがとう繋いで」 「やあ、エレナ」 「コーヴィン社長、何度も連絡したのに携帯切ってましたね?」 「ああ、ごめんごめん、ちょっとランチに行ったんだけど携帯を切ってたの忘れてたよ」 「誰とランチへ?今度はモデルですか?女優ですか?スキャンダルになりそうなネタは事前に知らせてくださいよ」 エレナは僕の超有能な秘書だ。 「ははは、スキャンダルはしばらく無いから大丈夫だ」 「もぉ、信じられない!それより、来週のパーティー用のタキシードが仕上がってます。クローゼットへしまってますから後から見て下さいね」 「君が見てOKならOKだ!」  「ちゃんと試着しないと、当日になって文句言っても聞きませんからね」 「エレナ、僕は君を信じてる」 「社長、それパワハラです」 「パーティーリストは昨日言われた通り修正しておきました。追加のフジサキカイトって誰なんですか?」 「ああ、ソレは僕の個人的な友人だよ。それから追加のタキシードは間に合いそう?」 「ええ、ギリギリですけど何とか」 「エレナ、本当に君は最高だ」 「ええ、私は最高です。社長。これ以上仕事を増やさないで頂ければ辞めませんから」 「ボーナス奮発しとくよ」 「いつも奮発して頂いてます。じゃあ、私は忙しいのでまた明日オフィスで」

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