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あの時の真相-7

俺が湊への気もちに気づいたのはそれからしばらくしてから。 先輩たちが部室で話していたのを偶然聞いてしまった時。 *************** 「なぁ、矢嶋って可愛くね?」 「お前、そっち系?」 「じゃないけどさ、あいつ、、鳴かせてみたらどうなるか見てみたくね?」 「お前も悪趣味だよなー」 なんだよ。 湊を鳴かせるって。 冗談じゃない。 誰が先輩たちになんかっ。 先輩たちは俺が聞いているとは知らずに話を続けた。 (あいつ)は、俺が絶対守るんだ。 例え相手が先輩たちでも。 湊を傷つけたくないから。 「なぁ、航太。お前、矢嶋のこと本気で好きになってるだろう?」 「え?」 ある日。 祐樹と帰ってると急にそう言ってきた。 俺が湊を? 「矢嶋を泣かせたくないだろう?」 当たり前だ。 理由もないのに泣かせたいとか思わないだろう? 「泣くなら自分の前でて思ってるだろう? 他の奴と仲良くして欲しくないだろう?」 祐樹がいくつか例をあげていき、俺は全てそれに当てはまっていた。 …………。 ………。 ……。 そして。 ようやく気づいた。 俺は矢嶋を誰にも傷つけたり手放したくないくらい。 本気で好きになっていたことに。

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