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第45話

 「ごめん、夜遅くに。」  広間に行くと座って待っていた。  事前にメッセージで呼び出していたルイがそこにいた。  「ううん。」  分かるか、分からないくらいかの小ささで首を振る。  「話が、したくて。」  座っているルイに近づくほど、ルイは顔を下に向ける。  「えっと、何から話したらいいか分からないけど、、」  話すことを頭の中で決めて話そうとした時、遮ったのは他人の足音だった。  コツコツコツコツ…  旅館の宿泊人が広間を通り過ぎる。   二人の張り詰めていた空気が薄まる。  「場所、変えよっか。」  手を差し伸ばしたが、ルイはそれに頼ることなく立ち上がる。  「うん。」  手を繋がず、ちゃんとついてきてくれているか何回も後ろを振り返って確認しながら、場所を移動した。  

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