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家族になりましたね
「悠斗 くん似かな。」
「まだわかりませんね。優一さんに似たほうが可愛いですよ。僕だと可愛げなさそ。」
「いやないない。悠斗 くん似になったら最強だろ。俺は至って平凡顔だ。」
病院着の前をはだけて、平たい胸を晒してみる。
あ、なんかクチモグモグさせ始めた。
なんか匂いでもすんのかな。
「ほら、飲むか?」
軽く乳首をウェットな清浄綿で拭いて、息子のクチに寄せてみる。
……は……はむっ。
「「お。」」
「吸い付きましたね。わ……。吸ってる。いいな。」
心做しか羨ましそうな目つき。
悠斗 くんも飲みたいんかい。笑
んくっんくって必死に飲んでる。
平たい胸なのに、出るんだな。
「悠斗 くん。」
「はい。優一さん。」
「家族になりましたね。」
「っっ。……はい、家族です。」
感極まった!というように声を詰まらせる悠斗 くんに、胸キュンしてしまった。
「なんかさ。まだお互いの家族の事とか、俺ら知らない事だらけでさ。本当に運命の番 かどうかも俺、よくわかんないんだけど。悠斗 くんの事は全面的に信頼してるし、こんなに安心感あるのって悠斗 くんだけだし……とにかくこれから少しずつお互い知っていこう?」
「はい。」
妊娠中、結婚に向けて、幾つか悠斗 くんには聞きたい事を聞いたんだけど、会話になっていなかった。
お互いの両親とか家族の事、話し合いたかったんだけど、結局俺の家族には電話で結婚する事を話したものの、俺の家族は海外に住んでることもあり、顔合わせをしないままだった。
悠斗 くんに至っては、うちは大丈夫です。
優一さんの出産が済んでからで。
というもので、どこかはぐらかされた感があったけど、優しく笑みかける悠斗 くんに、ま、いっか!って……俺も相当なアバウト野郎である。
会話の少ない俺らの間で。
とりあえず決まったのは、長男の名前だった。
「北條龍 」
なんかヤクザっぽくね?www
俺じゃなくて悠斗 くん推しの名前だかんな。
うん。カッコイイと思うよ。
龍、宜しくな。
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